今日の音楽 10月26日 版画(ドビュッシー)
ピアニストのヴァルター・ギーゼキングは1956年10月26日に亡くなっています。
ギーゼキングはピアニスト以外にアマチュアの蝶類研究家としても知られています。読み書きが出来るのだから必要無いと初等教育を受けず楽譜や百科事典を読み漁っていたためです。
ピアニストとしてのギーゼキングは、ピアノの練習よりも楽譜を検討し演奏イメージを作って演奏するのが常で、レパートリーはバロック、古典からブゾーニ、シェーンベルクまで幅広いものでした。
特に、運指やペダルの指定が殆ど無かったドビュッシーやラヴェルの作品は得意とし、その楽譜の分析によって明快で繊細な色彩感と多彩な表情を表現できる演奏家として知られています。
ドビュッシーの「版画」は「映像」とともに、印象主義におけるピアノ曲の書法を確立した作品として知られています。
第1曲はアジアを連想させる「塔(パゴダ)」、第2曲はスペインを描いた「グラナダの夕べ」、第3曲はフランスの童謡を引用した「雨の庭」という3つの異なった場所を表現した曲です。
第2曲 グラナダの夕暮れと第3曲 雨の庭です。
今まで取り上げた曲
交響曲第2番(ブルックナー)
子供の領分
星に願いを
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