今日の音楽 9月3日 バキアーナス・ブレジレイラス第2番
ヴィラ=ローボスのバキアーナス・ブラジレイラス(ブラジル風バッハ)第2番は1938年9月3日に初演されました。
昔は「ブラジル風バッハ」と訳されていた曲ですが、原語の「バキアーナス・ブラジレイラス」の本来の意味では「バッハ風・ブラジル風」という事だそうで、バッハ風でもあり、ブラジル風でもあるという事なので、ブラジル風のバッハでは無い・・・という事から最近は原語を訳さず「バキアーナス・ブラジレイラス」(舌噛みそう)と呼ぶ事も多くなっていますね。
まあ、違訳とか誤訳がそのまま使われていた曲は結構多いものです。有名なところではネッケの「クシコス・ポスト」。以前は「クシコスの郵便馬車」と訳されていましたが、クシコスは地名じゃなくって馬という意味だったという事で最近は「クシコス・ポスト」と訂正されています。他にも、スーザの「士官候補生」。確かに「カデッツ」という単語には士官候補生という意味があるそうですが、これはこの曲を委嘱したワシントンD.C.のハイスクールのドリルチームの固有名詞です。ワルトトイフェルのワルツ「女学生」。原題の"Estudiantina"は学生の楽隊の意味だそうです・・・
で、「バキアーナス・ブラジレイラス」は全部で9曲作曲されていますが、それぞれ編成も曲の構成も異なっています。第2番はヴィラ=ローボス初期のピアノ曲やチェロとピアノのための曲などからの改作で、室内オーケストラのための曲です。4曲構成ですがそれぞれに標題が付けられています。第1曲 前奏曲(ならず者の唄)、第2曲 アリア(祖国の唄)、第3曲 踊り(藪の思い出)、第4曲 トッカータ(カイピラの小さな汽車)です。
まあタイトルはバッハ風ですが、サキソフォンが活躍するなど、ちょっとバッハとは遠い音楽かな。
第4曲です。
今まで取り上げた曲
管弦楽のための5つの小品(シェーンベルク)
遥かなる山の呼び声
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