今日の音楽 8月4日 宿命(映画「砂の器」)
作家の松本清張は1992年8月4日に肝臓癌で亡くなっています。
20世紀を代表する作家のひとりである松本清張は特に社会派推理作家と歴史作家として活躍しました。これだけの作家ですのでTVドラマや映画で取り上げられる事も非常に多い作家でした。中でも複数回取り上げられた作品も少なくありません。
主な映画作品としては「点と線」、「眼の壁」、「ゼロの焦点」、「黒い樹海」、「波の塔」、「霧の旗」、「球形の荒野」、「張り込み」、「影の車」などがありますが、最もヒットしたのが「砂の器」でしょう。
野村芳太郎監督作品で、1974年に製作されました。原作では、犯人の和賀英良が前衛音楽の作曲家ですが、映画では明らかにロマン派っぽい作風の作曲家になっていたり、原作で重要な役割をしていた前衛芸術グループのヌーボー・グループが映画では全く登場しないなどの変更が加えられています。特に、原作に比べてハンセン病への差別という点に特に焦点を当てて、松浦親子が日本を彷徨う遍路の旅の部分にかなり力を入れた作品になり、原作とは別の意味で原作を超えた作品に仕上がっています。
音楽は芥川也寸志が担当していますが、最後の場面で演奏される「宿命」は菅野光亮が作曲したもので、日本の映画音楽の中でも傑作中の傑作とされています。まあ、ちょっとクラシック音楽としてはそれ程の作品では無いとは思いますが。
第1楽章の後半です。
今まで取り上げた曲
Day By Day
男はつらいよ
ジークフリート牧歌
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