今日の音楽 7月17日 混声合唱組曲「海の詩」
作曲家の廣瀬量平は1930年7月17日に函館で生まれました。
芸大の作曲家を出て数多くの管弦楽曲や室内楽曲を作曲していますが、とりわけフルートオーケストラのための曲やリコーダーの曲に力を発揮しています。
また、映画音楽や放送音楽の作品も多く、NHKテレビの「明るい農村」、TVドラマの「人間の証明」などの音楽を担当しました。
合唱曲も多く、「海の詩」、「海鳥の詩」などを作曲していますが、私個人で最も好きな曲が混声合唱組曲「海の詩」です。
「海の詩」は、廣瀬量平3作目の合唱曲で、第1曲の「海はなかった」が1975年1月のNHK全国学校合唱コンクール高校の部の課題曲として先行発表され、全曲は同年の12月に東洋大学混声合唱団の委嘱で完成し初演されました。詩は岩間芳樹の書き下ろしです。
全5曲で「海はなかった」「内なる怪魚(シーラカンス)」「海の子守歌」「海の匂い」「航海」です。
「海はなかった」は、冒頭でピアノの不協和音により重い鉛色の海を象徴し、その後流麗なコンクール曲らしい曲となります。「内なる怪魚」は異色の作品で、息だけの音やHa音の連続、子音だけの声などによるパートとダイナミックな合唱パートを繰り返す4部構成になっています。「海の子守歌」は歌詞がない母音だけで歌われる子守歌。「海の匂い」と「航海」は通常の混声合唱になっています。
第1曲の「海はなかった」です。
今まで取り上げた曲
小牧神の入場
鉛の兵隊の行進曲
ビリー・ホリディ物語愛のテーマ
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