今日の音楽 7月16日 メタモルフォーゼン
指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンは1989年7月16日に亡くなりました。
20世紀最高の指揮者のひとりで、ここで解説するまでもないカラヤンですが、さて1曲選ぶとなるとちょっと難しい。同年代のドイツ、オーストリアの指揮者の多くがドイツ系の音楽を中心に演奏していた中で、カラヤンはチャイコフスキーもシベリウスもドヴォルザークもイタリア・オペラも取り上げていてあまりにレパートリー広いので・・・
R.シュトラウスといえば、ベームとの親交が厚かったのですが、あえてR.シュトラウスを取り上げましょう。変容(メタモルフォーゼン)です。
23人の独立した弦楽器奏者による弦楽合奏曲で変奏曲に属する曲なのですが、主題に強く捉われるのではなく、自由な形式の曲です。カラヤンはシュトラウスの許可を得てこの曲の後半で各パートを3人ずつに増やして69人で演奏した事があります。勿論これはベルリン・フィルというアンサンブルの精緻を極めたオーケストラがあったからこそでしょう。
シュトラウス最晩年の81歳の時の作品ですが、81歳でこれほど精緻な作品を書く事ができたというのも凄い事でしょう。
今まで取り上げた曲
三枚の写真
パラダイス
歌劇「後宮からの誘拐」序曲
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