今日の音楽 5月8日 ダンバートン・オークス
ストラヴィンスキーの室内オーケストラのための協奏曲「ダンバートン・オークス」は1938年5月8日にワシントンD.C.でナディア・ブーランジェの指揮で初演されました。
ストラヴィンスキーの作風は大きく分けて3つの段階に分けられますが、この曲は「新古典主義」に属する曲で、バッハの作風を強く意識した合奏協奏曲スタイルの曲です。ワシントンD.C.在住のロバート・ウッズ・ブリスが自身の結婚13年の祝賀のために委嘱したもので、タイトルの「ダンバートン・オークス」は、ブリスの住所です。
フルート、クラリネット、ファゴット各1本、ホルン2本、ヴァイオリン、ビオラ各3本、チェロとコントラバス各2本という小編成になっていて連続して演奏される3つの楽章を通しても15分弱という短い曲です。
対位法やフーガを駆使していますが、そこはストラヴィンスキーで変拍子が多いため指揮の課題にも使われるようです。
初演時にはストラヴィンスキーは結核療養中で立ち会っていなかったそうですが、その後2台のピアノのための曲に編曲されています。
ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団です。
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