今日の音楽 4月30日 微笑みの国(レハール)
作曲家フランツ・レハールは1870年4月30日に生まれています。
両親はドイツ人でしたが、生まれはハンガリーで、チェコのプラハ音楽院でドヴォルザークなどに学びました。軍楽隊長を経て、ウィーンでオペレッタの作曲家としてデビュー、1905年「メリー・ウィドウ」で 人気作曲家となりました。
「ルクセンブルク伯爵」を発表後、次第に喜劇一辺倒の作風から、シリアスな中に笑いがあるという作風に転換して「パガニーニ」「ロシアの皇太子」などを作曲しています。「微笑みの国」はシリアス路線の代表格で、珍しい悲劇でした。ヨーロッパと中国を舞台にした作品で、ウィーンに赴任していた中国の外交官スー・チョンを愛した伯爵の娘リーザがスー・チョンが帰国するに際し、中国に同行しますが、中国のしきたりによって愛に破れ悲しく帰国するという物語です。
レハールは、この後「ジュディエッタ」などを作曲するが、この「ジュディエッタ」がオペレッタの終焉と言われる作品となりました。
レハールは稀代のメロディ・メーカーで、美しいメロディの数々は様々なコンサートで取り上げられています。この「微笑みの国」も「メリー・ウィドウ」に次ぐ人気作品で数々のアリアがちりばめられています。
スー・チョンのアリア「君こそ我が心のすべて」、プラシド・ドミンゴのテノールです。
今まで取り上げた曲
ペレアスとメリザンド(ドビュッシー)
ドリー
埴生の宿