今日の音楽 3月23日 ある偉大な芸術家のために
チャイコフスキーの親友としても知られている音楽家ニコライ・ルビンシュテインは1881年3月23日に亡くなりました。
モスクワで生まれ、兄はロシア音楽協会を設立したアントン・ルビンシュテイン です。教育者として知られモスクワ音楽院 を設立し初代院長にもなっています。存命中はピアニストとしても知られていました。
チャイコフスキーとニコライとの間の有名な逸話としては、ピアノ協奏曲第1番についての話があげられます。ニコライの勧めで作曲したピアノ協奏曲第1番でしたが、ニコライからは「陳腐で演奏不能」と言われてしまい、初演は他のピアニストに委ねることになりました。初演は大成功し、結局ニコライもこの作品を後に認めて演奏する事になったという話です。
チャイコフスキーは、それでも1880年ニコライにピアノ協奏曲第2番を献呈しましたが、初演を待たずニコライは腸結核で死去してしまいます。親友の追悼のためにチャイコフスキーが作曲したのがピアノ三重奏曲「ある偉大な芸術家のために」でした。1882年に完成した2楽章の曲で、50分前後という長大な曲。特に第2楽章は変奏曲となっていて特にピアノについては高度なテクニックが要求される難曲のひとつとして知られています。
ピアノ バレンボイム、ヴァイオリン ズッカーマン、チェロ デュ・プレによる演奏です。
今まで扱った曲
交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第94番「驚愕」
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