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2013年2月13日 (水)

パイオニア交響楽団第24回定期演奏会に向けて・8

チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」の第3楽章は8分の12拍子のスケルツォ風音楽と4分の4拍子の行進曲が混ざり合った楽章です。同じ場所で8分の12拍子の楽器と4分の4拍子の楽器が混在しているのですが、実際は1小節の間に三連符が12個で符割がされているので、混乱することはありませんが。

昔から3楽章が終わると、あまりの迫力に拍手が出てしまうという事がある程の楽章なのですが、実は意外にオーケストレーションが薄い楽章です。例えば、この楽章の始まりは弦楽器の三連符によるメロディなのですが、ここは実際にメロディを弾いているのが1stヴァイオリンの半分。残り半分は和音でなぞっています。ヴィオラもこのメロディに参加しているのですが、これも半分ずつに分かれて、しかも3つ音を弾いたら3つ分休みというパートと3つ分休んだら3つ音を弾くという、物凄く演奏しにくいスタートなんです。行進曲で華々しく演奏される部分を除くと、弦楽器は全て半分ずつとなる部分が多くて、通常の管弦楽の弦五部が、弦十部に分かれてしまう事もオーケストレーションが薄いと感じる原因のひとつです。

また、古今東西、あちらこちらで使われているベートーヴェンの「運命の動機」が途中で登場します。金管楽器です。「悲愴」が運命を語っている曲と言われる根拠のひとつです。

この楽章ではティンパニ以外にトライアングル、大太鼓、シンバルといった打楽器が使われていますが、特にシンバルが効果的に使われていると感じます。拍の頭ではなくて、1拍めで終わるフレーズに対して、その次の2拍めにシンバルがジャ~ンと鳴らされる事で、その後いったん音量を落としても高揚感が失われないという効果があるわけです。

最後は、フォルテ4つになったり3つになったり(こうなると音量というよりは、雰囲気で差をつけるしか無いのですが)しながら、怒涛のように終わるのです。・・・・が、これだけ迫力ある終わりなので全楽器で演奏すると思うでしょう?実は、最期の3小節は高音しか出ない楽器はお休みです。一番高い音がト音記号の下線のソ。この音が出せないフルート、ピッコロ、オーボエはお休みなんですよ。

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