今日の音楽 1月19日 鍛冶屋の合唱 -イル・トロヴァトーレ
ヴェルディの歌劇「イル・トロヴァトーレ」は1853年1月19日にローマ・アポロ劇場で初演されました。
グティエレスの戯曲「エル・トロバトーレ」によるオペラで「トロバトーレ」は吟遊詩人という意味です。「リゴレット」を成功させた後、私事や自分の好きな作品を選びたいという欲求からしばらく創作の筆を止めていたヴェルディが選んだのが「イル・トロヴァトーレ」でした。中世の騎士、恋愛、ジプシーの呪いなどのテーマを盛り込んだ複雑なストーリーで、昔母親を謀略によって火刑にされたジプシーの老婆アズチェーナが、偽計によって復讐を果たすというものです。
「穏やかな夜」「炎は燃えて」、テノールにとって難曲中の難曲「見よ、恐ろしい炎を」「恋は薔薇色の翼に乗って」など有名なアリアが目白押しですが、中でも有名なのが第2幕で歌われるジプシーの鍛冶屋の合唱です。「朝の光がさしてきた」と歌われるこの合唱曲はアンヴィル・コーラスといわれるように「金床」が効果音として用いられます。私も演奏した事がありますが、本物の金床を使うので非常に重いんですよ。もちろん、こんなものはこの曲でしか使われませんのでレンタルです。
リッツィ指揮のロイヤル・オペラハウスによる演奏です。
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