今日の音楽 10月17日 練習曲op.10-12「革命のエチュード」
1838年10月17日はショパンの命日です。
ショパンについては、こちらに簡単に書いてありますが、書く必要も無いでしょうね。
ショパンの数多いピアノ曲の中でも異彩を放っているのが練習曲集です。だいたい、練習などというものは楽しいものでは無くて、私も昔はコントラバスの教則本(その頃はシマンデルが最も一般的でした)を使っていましたが、これがすこぶる面白くない。スケールの練習などは面白くなくても我慢できますが、ポジションの練習なども弾いていて楽しい曲が全く無い・・・従って、ついつい埃にまみれてしまうという結果になるわけですが・・・
ショパンの練習曲は、どの曲をとっても芸術的にも優れた作品で、世界に名だたるピアニストがコンサートで練習曲を弾くというのも考えて見れば妙な話なのですが、それに違和感を全く感じないほどの作品です。
ショパンの練習曲は全部で27曲あります。作品番号10の練習曲が12曲、作品番号25の練習曲が12曲、新練習曲と称せられる作品番号の無い練習曲が3曲です。
今回は圧倒的に人気の高い作品番号10の練習曲集を解説。
1.ハ長調「滝」(または階段) アルペジオの練習。第1曲ですが難易度は非常に高いダイナミックな曲です。左手のオクターヴの旋律の力強さと右手の流れるような分散和音のバランスが素晴らしい曲です。
2.イ短調「半音階」 右手の弱い指(小指、薬指)を鍛える為の曲
3.ホ長調「別れの曲」 最も有名なピアノ曲のひとつ。遅いカンタービレの練習曲。
4.嬰ハ短調 速い動きの練習
5.変ト長調「黒鍵」 勿論黒鍵の練習です
6.変ホ短調 左手を中心とした遅いカンタービレの練習
7.ハ長調 右手の重音の練習
8.ヘ長調 速い十六分音符の練習
9.ヘ短調 左手の指の間隔を広げる練習
10.変イ長調 第1指に対し第2~第5指で6度を押さえる練習
11.変ホ長調 広いアルペジオを延々と弾いて指の間隔を広げる練習
12.ハ短調「革命」 ポーランドを出たショパンが旅の途中でポーランドを支配していたロシアに対する革命が失敗した事を聞いた絶望をぶつけた曲。難易度はそれ程高くないのですが、圧倒的な迫力で演奏効果がとても高い曲です。
ブーニンのピアノです。
« 今日の音楽 10月16日 オテロ | トップページ | 今日の音楽 10月18日 ジョニーBグッド »
コメント