今日の音楽 10月10日 歌劇「アイーダ」
イタリアオペラの代表的作曲家 ジュゼッペ・ヴェルディは1813年10月10日に生まれました。ヴェルディに関する薀蓄は「ナブッコ」のところの文を引用しておきます。
音楽史上、最も成功したオペラ作曲家は、ワーグナーとヴェルディでしょう。ワーグナーなどは、自分のオペラ専用の歌劇場まで作ってもらったり大変な栄華を極めていますが、それはバイエルン国王ルートヴィヒ二世というパトロンを得た事が大きな要因となっています。
それに比べると、ヴェルディは純粋に作品によって大成功を収めたという部分では、史上ナンバーワンのオペラ作曲家と言っても過言ではないでしょう。
しかも、当時成功を収めても忘れ去れらた作曲家も数多い中、ヴェルディの作品は今でも多くの人に愛され、世界中のあちこちで上演され続けています。
ヴェルディの作品は、その少し後のヴェリズモ・オペラと比較すると、それ以前の作曲家同様歴史や名作を元にした作品が多いのが特徴です。
歴史を元にした作品では「ナブッコ」、「十字軍のロンバルディア人」「アッティラ」「アイーダ」など。名作を元にした作品では、シェイクスピアの「オテロ」「マクベス」「ファルスタッフ」、デュマ=フィスの「椿姫」、ユゴーの「エルナーニ」「リゴレット」などです。
ヴェルディの最高傑作といえば「アイーダ」ですね。スケールの大きさ、音楽の斬新さなど様々な点で他の作品と一線を画すオペラです。一般には、スエズ運河の開通を記念して作られたと言われていますが、確かにヴェルディにその依頼がありましたが、ヴェルディは臨時の機会に音楽を作る事に慣れていないと断っており、結局カイロの劇場の杮落としには「リゴレット」が上演されたようです。ヴェルディにエジプトを舞台にした作品の依頼があったのは、スエズ運河開通後の事だったようです。
作品は普仏戦争の影響で予定より1年ほど遅れた1871年12月24日にカイロで初演されその後世界各国で好評を博しました。
アイーダと言えば野外オペラを思い浮かべますが日本でも東京ドームで公演されました。特にヴェローナの野外劇場での音楽祭の第1回目はアイーダでした。
有名な凱旋の行進は、途中にバレエを挟んだ行進曲で、演奏会(特に合唱主体の演奏会)ではバレエの部分が飛ばされて演奏される事もあります。実は、オーケストラの演奏としてはバレエ部分の方が疲れるんですけどね。
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