今日の音楽 8月28日 歌劇「ローエングリン」
ワーグナーの歌劇「ローエングリン」は1850年8月28日、リストの指揮でヴァイマル宮廷劇場で初演されました。
まだ、ワーグナーが楽劇という独自の世界を確立していない頃の作品で、最後のオペラ作品です。「パルジファル」の元になった叙事詩も書いている12~13世紀に活躍したエッシェンバッハの叙事詩「ローエングリン」を柱に「白鳥の騎士」や「白鳥にされた子供たちの物語」などを加味してワーグナー自身が書いた台本によるオペラで、このオペラを見たバイエルンの王子、後のルーロヴィヒ2世がワーグナーの音楽に魅せられて国を傾ける事になったわけです。
特に第1幕と第3幕への前奏曲という全く性格の異なる前奏曲と、婚礼の合唱が有名ですね。
第1幕の前奏曲は、ヴィオリンの八重奏から始まる神秘的な和音で始まり、次第に盛り上がって行きますが最後には静かに終わります。チャップリンの映画「独裁者」で最も有名な、主人公が地球儀のバルーンを弄ぶシーンで使われていた曲です。
第3幕への前奏曲は、打って変わって非常に激しい金管楽器の雄叫びと穏やかな中間部からできています。この曲、実は再現部でコントラバスがメロディを弾くのですが、金管楽器にかき消されて殆ど聴こえないんですよ。
婚礼の合唱は、メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」の結婚行進曲と人気を2分する結婚式の定番曲。結婚行進曲の方は華やかな曲なので婚礼の退場や、披露宴でのお色直しの退場などに使われる事が多く、「婚礼の合唱」は厳かな曲なのでケーキカットなどの音楽や婚礼の入場として使われる事が多いようですね。
バレンボイム指揮シカゴ交響楽団です。。。ムラヴィンスキー版に匹敵するぐらいテンポ速いです。
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現代を代表するワーグナー指揮者バレンボイムの能力がフルに生かされた名演といえよう。
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