今日の音楽 8月25日 交響曲第2番「不安の時代」
作曲家であり指揮者でもあったレナード・バーンスタインは1918年8月25日に生まれました。
ウクライナ系ユダヤ人のバーンスタインはアメリカのマサチューセッツ州の生まれ。音楽的な環境は全く無かったものの幼い頃から音楽が好きで、親の反対を押し切って音楽の道に進み、ハーバード大学・カーティス音楽院で指揮をフリッツ・ライナー、クーセヴィツキーに学び、作曲をピストンに師事しました。卒業後暫く仕事がありませんでしたが、1943年夏ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督であったロジンスキーに指名され副指揮者に就任。11月の公演で急病になったブルーノ・ワルターの代役としてR.シュトラウスの交響詩「ドン=キホーテ」などを演奏。この演奏会はラジオ放送もあったこともあり若い指揮者の突然の台頭は熱狂的に迎えられたようです。その後1958年から1969年の間、音楽監督としてニューヨーク・フィルの黄金時代を築き上げました。
作曲家としては1957年に代表作「ウェスト・サイド物語」が大当たりしましたが、ニューヨークフィルの音楽監督就任以降は指揮活動や教育活動に時間が取られ作曲に時間を割く事ができなかった事もあり、就任前に比べて作品数は激減。代表的な作品は殆どがそれ以前のものでした。
バーンスタインは交響曲を3曲作曲していますが、第1番と第3番は声楽を伴う曲で、第2番「不安の時代」のみが器楽だけによる作品です。と言っても、この第2番はピアノ独奏が伴い協奏曲的な色合いが濃い曲です。
イギリスの詩人オーデンの「不安の時代」に着想を得て1947年から48年にかけて作曲されたもので、第二次大戦末期のニューヨークで暮らす4人の人間の孤独を描いた作品です。
2部構成で、それぞれが3つの楽章を持つ合計6の楽章からなる曲で1949年4月8日にバーンスタイン自身のピアノ独奏、クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団で初演されました。
ルーカス・フォスのピアノ独奏、バーンスタイン指揮イスラエルフィルです。
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バルビローリがこの録音を残しておいてくれたことに感謝したいと思う。
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