今日の音楽 6月16日 南極交響曲
ヴォーン=ウィリアムズの南極交響曲は1953年6月16日に初録音されました。
南極交響曲は、当初南極点到達の帰途遭難したスコットを描いた映画「南極のスコット」のための映画音楽として1947年に作曲されました。その後、再構成をして交響曲として1953年にバルビローリ指揮ハレ管弦楽団によって初演されています。
3管編成に、チェレスタ、ハープ、オルガンやウィンドマシーン、ゴング、ヴィブラホンなど数多くの打楽器、さらにソプラノ独唱と女声合唱という大編成の曲。5つの楽章からなり、それぞれの楽章の冒頭に文学作品の引用があります。
南極の厳しい自然とそれに対する人間の無力感を表現したもので、ストーリー性はないものの、具体的なテーマを描いた交響詩と交響曲の間に位置するような曲です。なお、交響曲第7番と言われていますが、これは後に作品を整理するために付けられた番号で、譜面には書かれていないため、南極交響曲とするのが正式だそうです。
第1楽章 前奏曲 Andante Maestoso(引用 シェリーの詩「鎖を解かれたプロメテウス」)
第2楽章 スケルツォ Moderato~Poco Animando(引用 詩篇第104篇)
第3楽章 風景 Lento(引用 コールリジ「シャモニー渓谷の日の出前の讃歌」)
第4楽章 間奏曲 Andante sostenuto(引用 ジョン・ダン「夜明けに」)
第5楽章 終幕 Alla Marcia,Moderato(Non troppo Allegro) (引用 スコット大佐の最後の日の手記より)
ハンドレー指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルで終楽章です。
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