今日の音楽 6月15日 抒情小曲集
ノルウェーの作曲家グリーグは1843年6月15日に生まれています。
グリーグはノルウェーの国民楽派を代表する音楽家で、祖国では英雄のひとり。旧クローネ紙幣に肖像画が描かれるほどの作曲家でした。ノルウェーの伝統や伝説に基づく数々の作品を作曲したと同時に、ピアニストとしても超一流だったそうです。そのために、ピアノ曲は膨大な数にのぼっています。
その中でも、グリーグを代表するピアノ曲が抒情小曲集です。1867年から1903年の長きにわたって書き続けた全10集66曲からなる作品で一部は管弦楽用に編曲もされています。
第1集 op.12 ニーナと結婚した1867年作曲された初期の作品で比較的単純な構成と技巧になっています。アリエッタ、夜警の歌など全8曲。
第2集 op.38 第1集から16年後、1883年出版。ピアノ協奏曲やペール・ギュントで名声を得た後の作品。子守歌、飛び跳ね踊りなど全8曲。
第3集 op.43 翌年作曲され1886年に出版されました。ヨーロッパ各地の演奏旅行中に書かれ全体的に春の喜びに溢れる作品。蝶々、春に寄すなど全6曲。
第4集 op.47 1888年に出版。即興的ワルツ、エレジーなど全7曲。
第5集 op.54 1891年の出版。この曲集中最も完成度が高いと言われる作品で、ノルウェーの農民行進曲、小人の行進など全6曲。内、4曲が抒情組曲として管弦楽編曲されています。
第6集 op.57 1893年出版。フランス滞在中の作品で ガーデ、郷愁など全6曲。
第7集 op.62 1895年出版。全曲トロルドハウゲンで作曲された曲集で、この頃よりグリーグは体調を崩し始めています。風の精、家路など全6曲。
第8集 op.65 1896年に出版。この曲集中最も規模の大きく人気の高い トロルドハウゲンの婚礼の日を含む全6曲。
第9集 op.68 1898年作曲で出版は1899年。山の夕べとゆりかごの歌は、弦楽合奏に編曲されています。全6曲。
第10集 op.71 1901年に出版。夏の夕べ、余韻など全7曲。
第3集の「春に寄す」です。
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