今日の音楽 4月7日 筑後川
作曲家團伊玖磨は1924年4月7日に生まれています。
政治家團伊熊男爵の子供として生まれた伊玖磨は、8歳の時に三井財閥の総帥であった祖父の團琢磨が暗殺され、物質的な栄達に疑問を抱くようになり、芸術の道へ進むきっかけとなったようです。
東京音楽学校へ進んだ伊玖磨は戦後、作曲家として活躍を始め1949年には代表作となる歌劇「夕鶴」を作曲。その後は数々の歌曲や管弦楽曲を作曲し2001年に中国旅行中に客死しています。
管弦楽組曲「シルクロード」、歌曲「花の街」、童謡「ぞうさん」「かたつむり」などが知られていますが、夥しい合唱曲も残しています。
その中で今でも歌われている曲のひとつが「筑後川」です。詩人丸山豊の詩に久留米音協合唱団の5周年を記念して委嘱された曲で、源流で誕生したばかりの水の流れが筑後平野を潤して有明海に注ぐ様子をダイナミックに描いています。川の自然描写に加えて、その地域に住む住民たちの伝説や祭も取り上げた変化ある5楽章からできています。
中でも、最後の「河口」は、フィナーレを~ から始まる川のフィナーレと曲のフィナーレを高らかに歌った曲で、単独で取り上げられる程の人気曲です。
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