今日の音楽 4月6日 交響曲第1番(ストラヴィンスキー)
ストラヴィンスキーは1971年4月6日に88歳で亡くなっています。
ストラヴィンスキーは生涯に大きく分けると音楽スタイルが3度変化しています。そのためにストラヴィンスキーの曲を聴くと、どれぐらいの時期に作曲されたものかがよくわかります。
初期は原始主義で、この頃の作品が最も好まれています。火の鳥、ペトルーシュカ、春の祭典に代表される変拍子、複調などリズムを前面に出した音楽作りでした。
その後、新古典主義になります。バロック音楽や古典派音楽の簡素な作風をめざした作品で、プルチネルラや兵士の物語が代表作です。
第二次大戦後は、セリー主義の音楽になりシェーンベルクやウェーベルンといった以前は毛嫌いしていた十二音技法を取り入れた作風になりました。レクイエム・カンティクルスなどが代表作です。
ストラヴィンスキーは多くの近代ロシアの作曲家がそうであったように、バレエ音楽に優れた作品を多く残しており、純器楽曲は多くありませんが、交響曲という作品を4曲残しています。ただし1曲は詩篇交響曲という合唱付きの曲で、ハ調の交響曲と3楽章の交響曲は新古典主義音楽時代の作品です。
唯一の番号付きの交響曲が、リムスキー=コルサコフの下で修行していた時代の、ストラヴィンスキー初の管弦楽作品である、交響曲第1番です。まだリムスキー=コルサコフ、チャイコフスキーやグラズノフなどの作品を参考にした古典的な形式の作品で、後のストラヴィンスキーのセンセーショナルな作品を想像できない曲です。
終楽章です。
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