今日の音楽 4月3日 交響曲第4番(シベリウス)
シベリウスの交響曲第4番は1911年4月3日にヘルシンキ・フィルハーモニー協会のコンサートで初演されました。
1907年から体の不調を訴えていたシベリウスは喉の腫瘍と診断され、それを摘出する手術を行いました。腫瘍は良性でしたが、死を身近に感じるようになりこの時期のシベリウスの作品には死を克服するわずかな光明をみつけるような感じが表れています。
交響曲第4番は、そんな時期に作曲されたものですが、そういう渋い作品だったため評論家などの評判は高くなかったようです。
編成は2管編成で、4つの楽章からできていますが古典的なものではなく独自の展開をしています。
第1楽章は、ゆったりとしたテンポの沈鬱な楽章
第2楽章は不規則な三部形式のスケルツォにあたる楽章
第3楽章は長大な序奏を持つ緩徐楽章
第4楽章はアレグロではあるものの重苦しい楽章です。
シベリウスの作品の中では最も内面的で緊張感溢れる作品なので、人気という点ではイマイチですが、イギリスの音楽研究家に「音符にひとつの無駄も無い」と言わしめた交響曲です。
サロネン指揮スウェーデン放送交響楽団で第1楽章です。
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