今日の音楽 3月4日 四季
1678年3月4日はヴィヴァルディの誕生日です。
ヴェネツィアの司祭となったヴィヴァルディはピエタ慈善院でヴァイオリンを教えながら作曲を行い、ヴァイオリンのヴィルトーゾとしても活躍しました。オペラも数多く作曲しましたが、死後は忘れられた存在でした。20世紀になって再評価され作品も次々と発掘されるに従ってバロック時代を代表する作曲家としての地位を確立するようになっています。
とにかく器楽の作品数の多さは(当時は鍵盤楽器はチェンバロが代表的でソロ楽器として認識されていなかったため鍵盤楽器のソナタは殆ど無い。オルガン曲は楽譜として残っているものが殆ど無い)バッハを凌ぐ多作家でした。
中でも協奏曲の数は当時の器楽曲がソロ楽器と小アンサンブルの共演が主体だったこともあって、物凄い数です。
ヴィヴァルディの作品は、デンマークの音楽学者ペーター・リオムが分類したRV番号で整理されています(ほかに、パンシェル番号=P、ファンナ番号=Fがありますが、現在ではRV番号がメインに使われています)。RV番号は、バッハのBWV同様作品群別で整理されていますが順番は調性順になっています。
ヴァイオリン・ソナタ(当時はヴァイオリンと通奏低音)が37曲、2本のヴァイオリンのソナタが20曲、ヴァイオリン協奏曲が222曲、その他チェロやフルート、オーボエ、ファゴットなどの協奏曲も207曲など・・・
何と言っても、最も知られているのは「四季」でしょうね。
「四季」は「和声と創意への試み」と名付けられた協奏曲集の第1集にあたる曲で「春・夏・秋・冬」というタイトルはヴィヴァルディ自身によるものではありません。
後にそれぞれの作品にソネットが付けられ(作者不明)た為に標題音楽として捉えられていますが、勿論ヴィヴァルディ当時は標題音楽という物は無く、ヴィヴァルディが四つの季節を意識して書いたかどうかも良くわかっていません。
が、3楽章からなる4つの作品を聴いてみると確かに四季なんですねぇ。春の喜びも良いのですが個人的には冬の厳しさが好きです。
当時は楽譜は簡単なもので装飾音などは殆ど書かれていない為、演奏者によって全く異なる演奏を聞かせてくれます。
イ・ムジチ合奏団で、「冬」の最終楽章です。
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