今日の音楽 3月31日 交響曲第1番「春」
シューマンの交響曲第1番変ロ長調op.38「春」は、1841年3月31日にメンデルスゾーン指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で初演されています。
シューマンは、ベートーヴェンのような交響曲を書きたいという願望を持ち続けていました。そのため彼の交響曲は構成力に優れた作品となっています。ただ、残念ながら楽器の事をあまり知らなかったため、思わぬ失敗をしています。よく、シューマンのオーケストレーションは楽器を重ねすぎの為音がくすんでしまうなどと言われますが、確かにスコアを見ると各楽器とも異常に音符が多い事に気が付きます。後の指揮者や作曲家がオーケストレーションを多少いじって演奏する事も多々あったようです。特に、作曲家マーラーが指揮者の視点で楽器編成を変えずにオーケストレーションをいじったマーラー編曲版は現在でもたびたび演奏されます。第1番におけるシューマンの失敗は、冒頭のファンファーレが当時のバブルが無いホルンやトランペットではストップ奏法でしか演奏できない音が混じっており音の質が変わってしまうことをリハーサル時にメンデルスゾーンに指摘され、音を変更したというエピソードがあります。現在でも変更後のファンファーレが演奏されますが、マーラー版では現在のホルン、トランペットがバルブ式になってオリジナルのファンファーレも演奏可能なので、最初の意図を採用しています。
初版では、各楽章に春の始まり、夕べ、楽しい遊び、たけなわの春 という副題が付けられていますが、改訂稿では削除されています。交響曲第1番の「春」という標題はアドルフ・ベドガーの詩に霊感を受けて作曲されたために付けられたものです。
バーンスタイン指揮ウィーンフィルで第4楽章です。
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