今日の音楽 2月21日 交響曲第1番(モーツァルト)
1765年2月21日、モーツァルト最初の交響曲第1番変ホ長調K.16はロンドンのヘイマーケットの小劇場で初演されています。
当時モーツァルトは8歳。演奏家としては神童として認められていましたが作曲はまだ本格的に始めていませんでした。ロンドン滞在中に作曲されたとされていますが、J.C.バッハの影響が大きい作品で、見よう見まねで作ったと考えられます。
急-緩-急の3つの楽章からできており、編成はオーボエ2、ホルン2、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のヴィオローネ(コントラバスの前身)という編成だったそうです。チェロが無いというのは当時では珍しくなかったそうで、古典派以前の曲ではいつもチェロの1オクターヴ下を影のように弾いているコントラバスにとってはちょっと溜飲が下がる重いがしますね。出版時には、チェロと通奏低音のチェンバロ、ファゴットを加えた編成で出版されています。
8歳で作った曲としては凄い!と思うか、神童でも最初はこの程度と感じるかは人それぞれですが、まあ8歳でフルオケの曲を作ることが出来る事自体すごい事でしょう。
父親のレオポルドが言っているように、好まれない平行五度進行が何箇所も出て来たり未熟な部分もありますし、第2楽章はかなり退屈な曲ですが、モーツァルトが好んで使ったE♭-F-A♭-Gという音形(ジュピター主題=第41番ではC-D-F-E)が初めて使われたのがこの楽章です。全楽章通しても10分程度です。
第2楽章です。
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