今日の音楽 1月31日 弦楽のための三楽章
1989年1月31日は、作曲家芥川也寸志の命日です。
芥川也寸志は文豪芥川龍之介の三男として生まれましたが、わずか2歳の時に父親は自殺してしまいます。父親の遺品のSPとりわけストラヴィンスキーの音楽を聴きながら育った也寸志は東京音楽学校に入学し橋本国彦などから作曲法を教わり、学徒動員で戦争を経験。戦後は伊福部昭に影響を受けました。在学中に交響三章を作曲し、卒業の翌年に作曲した交響管絃楽のための音楽がNHK放送25周年記念の懸賞で特賞を受賞し、一躍脚光を浴びました。
その後は、交響曲をはじめとするクラシック音楽のほかにも多くの映画音楽などを手がけると共に、アマチュアオーケストラの新交響楽団を設立しアマチュア奏者の向上にも尽力されました。
弦楽のための三楽章(トリプティーク)はNHK交響楽団の常任指揮者だったクルト・ヴェスに依頼され作曲。カーネギー・ホールでニューヨーク・フィルハーモニックによって初演されています。この曲も、芥川也寸志の特徴である日本の音と力強さを融合させた曲で13分ほどの演奏時間です。
芥川也寸志指揮の新交響楽団の演奏です。