今日の音楽 1月9日 さびしんぼう
1938年1月9日は、映画監督大林宣彦の誕生日です。
尾道で生まれた大林は2歳の頃から映写機で遊び、映画監督の小津安二郎や作家の福永武彦などから影響を受けて、いつかショパンのピアノ曲のような映画を作りたいという夢を持って文学・音楽など様々な芸術と触れて行きました。
当初はCMの仕事に携わりチャールズ・ブロンソンの「マンダム」、ソフィア・ローレンの「ホンダ・ロードパル」、カトリーヌ・ドヌーブの「ラックス化粧品」など海外のメジャーなスターを使ったCMの魁となる作品を手がけています。
1977年に初の商業映画として「HOUSE」を監督し、大林得意の特撮を駆使して大きな反響を得、「ブラック・ジャック 瞳の中の訪問者」でブルーリボン賞の新人賞を受賞しました。
大林の名を一躍高めたのは、その後監督した尾道三部作とよばれる「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」です。
「さびしんぼう」は、大林の夢だったショパンのピアノ曲のような映画かどうかはわかりませんが、ショパンの「別れの曲」を使ったSFファンタジーで、「さびしんぼう」と呼ばれる実は母親とも片思いの恋人とも重なるキャラで、ドタバタの中でのノスタルジックな甘酸っぱい映画でした。
タイトルロールで富田靖子が軽快に編曲された「別れの曲」を歌っています。
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