今日の音楽 12月5日 レクイエム(ベルリオーズ)
ベルリオーズ作曲のレクイエムは、1837年12月5日に初演されています。
元々は、7月革命とルイ・フィリップ暗殺未遂事件の犠牲者の為の慰霊祭での演奏を目的としてフランス政府から委嘱された曲でした。結局、その年の慰霊祭は規模が縮小された為演奏する事ができず、その後のアルジェリアの戦争の戦没者のための慰霊祭に目をつけたベルリオーズの働きかけで12月5日にアンヴァリッドの礼拝堂で初演にこぎつけることができたわけです。
テキストは伝統的なレクイエムに基づくもので「入祭唱とキリエ」、「怒りの日(ディエス・イレ)」、「そのとき憐れなる我」、「恐るべき御稜威の王」、「我を探し求め」、「涙の日(ラクリモサ)」、「主、イエスキリストよ」、「賛美の生贄」、「聖なるかな(サンクトゥス)」、「神羊誦と聖体拝領唱」からなっています。
特異なのは、その規模で、独唱はテノールだけですが合唱は200人の混声6部、4管編成(ファゴットは8本、ホルン12本)、その他の金管楽器は4グループに分けられるバンダで、トランペット12本、コルネット4本、トロンボーン16本、チューバ2本、オフィクレイド4本という物凄い規模です。弦楽器も最低1st ヴァイオリン25本、2ndヴァイオリン25本、ヴィオラ20本、チェロ20本、コントラバス18本となっています。まあ、これは礼拝堂という特殊な環境で可能であって、今のコンサートホールでは不可能でしょうけど。
バンダが大活躍する「涙の日」です。
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