今日の音楽 12月29日 ふるさと
1941年12月29日は、作曲家岡野貞一の命日です。
岡野貞一と言っても殆どの方が知らないのでは無いかと思いますが、私たちがよく耳にする曲を多く作曲した作曲家です。
鳥取で生まれキリスト教徒として教会でオルガンを習い、その後東京音楽学校(現在の芸大)で学んだ岡野は、後に同校の教授として音楽教育の指導者の育成をする一方で尋常小学校唱歌の作曲委員として数多くの唱歌を作曲しました。
彼の曲は、賛美歌の影響を受けたと思われる優しい旋律の曲が多いのが特徴です。作品としては「春の小川」「朧月夜」「春が来た」「紅葉」「桃太郎」「夕焼け」など、誰でも知っている曲が数多くありますが、やっぱり「ふるさと」が代表的な曲でしょうか。「ふるさと」は、曲も良いのですが、ふるさとを離れて、ふるさと自体やふるさとにいる両親や友人への思いを歌った素晴らしい詩にも支えられた曲だと思います。今年の震災の影響で故郷を離れざるを得なかった人がいる事も、改めて考えさせられてしまいました。
基本的に、私たちの音楽の教科書や唱歌本などでは、作曲者の記載位置に「文部省唱歌」と書かれていた為に、これだけ有名な曲を数多く作っているにもかかわらず、あまり名前を知られていないようですね。(但し、ふるさとの作曲家は岡野貞一では無いという説もあるようです)
« 今日の音楽 12月28日 交響曲「画家マチス」 | トップページ | 今日の音楽 12月30日 交響曲第2番(ブラームス) »
« 今日の音楽 12月28日 交響曲「画家マチス」 | トップページ | 今日の音楽 12月30日 交響曲第2番(ブラームス) »
コメント