今日の音楽 12月14日 ヴォツェック
ベルクの代表作のひとつ歌劇「ヴォツェック」の舞台初演は1925年12月14日に、エーリッヒ・クライバーの指揮ベルリン国立歌劇場で行われました。
ヴォツェックは、ドイツの劇作家ゲオルグ・ビューヒナーによる未完の戯曲で下級軍人のヴィオイツェックが浮気をした情婦を刺し殺したと言う1821年にライプツィヒで実際にあった事件を元にした作品です。
オーケストラ・ピットには4管編成の大オーケストラ、また舞台上ではマーチングバンドや酒場の小アンサンブルなど非常に大きな人数が必要な作品です。
それぞれが5つの場を持つ3つの楽章で構成されていて、実際には前年の6月に演奏会形式で初演されていました。この間に、34回のオーケストラ練習と14回のアンサンブル練習が行われました。
無調性の歌劇は初演こそ多くの批判がありましたが、結局「ルル」が未完成に終わったベルクにとっては唯一完成した歌劇という事もあり、現在では音楽史上重要な作品として演奏される機会も多くなっています。
最後のシーンです。
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