今日の音楽 11月27日 左手のためのピアノ協奏曲
1931年11月27日は、ラヴェル作曲の左手のためのピアノ協奏曲が初演された日です。
第一次世界大戦に従軍し、ポーランド戦線で負傷して右手を失ったオーストリアのピアニスト パウル・ウィトゲンシュタインの委嘱によって作曲されました。初演にあたって、ウィトゲンシュタインはあまりに技巧的なこの作品を弾き切れずに大幅に改編して演奏し、難技に走って音楽性が無いと批判し、2人の仲がこじれたそうです。(後に他のピアニストによる演奏を聴いて自分の非を認めたようですが)。
ウィトゲンシュタインは、他にもコルンゴルド、シュミット、ブリテン、プロコフィエフなど多くの作曲家に左手のピアノの作品を依頼していますが、今でも両手が使えるピアニストにも演奏されているのはこの曲ぐらいのようです。20分足らずの単一楽章の曲ですが三部構成になっており3つの楽章を持つ曲とも考えられます。ラヴェルのもうひとつのピアノ協奏曲同様ジャズ的な要素も取り入れられている楽しい曲です。
ウィトゲンシュタインのピアノ、ワルター指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団で後半です。
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