今日の音楽 11月26日 ペルシアの市場にて
1959年11月26日は、作曲家ケテルビーの命日です。
ケテルビーは、「ペルシアの市場にて」に代表されるサロン音楽風な描写音楽の作曲家として知られています。11歳の時に作曲したピアノソナタがエルガーに称賛され、ホルストを抑えて奨学金を得て音楽学校に入るという天才的作曲家でした。音楽学校でも抜群の成績で、16歳で有名な教会のオルガニストに就任。その後劇場の音楽監督に就き、オペレッタやバレエを作曲しました。30歳を過ぎて、本格的な管弦楽曲を次々と発表しましたが全くうけず。がっかりしましたが、レコード会社の重役、音楽出版社の編集長、指揮者などで多忙な日々を過ごしました。
ある時放送時間の穴埋めに作曲した修道院の庭にてが大当たりし、小品の作曲家への道を歩むことになりましたが、最も知られているのが「ペルシャの市場にて」です。
中東を代表する大国ペルシャの市場に出入りする隊商の様子と、蛇使い、占い師更には物乞いの情景を情緒豊かに描いた作品です。隊商が市場に近づき、やがて去っていく様子はボロディンの「中央アジアの草原にて」同様の遠近法を用いて描いており、物乞いたちの呼びかけには男声合唱を使っています。実際の演奏では男声合唱は省かれる事も多いですが。
« 今日の音楽 11月25日 きよしこの夜 | トップページ | 今日の音楽 11月27日 左手のためのピアノ協奏曲 »
« 今日の音楽 11月25日 きよしこの夜 | トップページ | 今日の音楽 11月27日 左手のためのピアノ協奏曲 »
コメント