今日の音楽 11月19日 舞踏組曲
バルトークの舞踏組曲は1923年11月19日に、ブダペストで初演されています。
この曲は、ブダペストの市成立50周年記念の為に、ハンガリーを代表する作曲家のドホナーニ、コダーイと共に曲を依頼され作曲した作品です。
ハンガリーのみでなく、近隣のルーマニア風、アラビア風の民族的色彩を取り入れていますが、これはハンガリーと周辺諸国の連帯を表したものという事です。また、バルトークは各地域の民族音楽をそのまま流用する事無く、民族音楽の収集家という一面を生かした独自の音楽を創造しています。これによって、古くからの民族的音楽と現代の融合と言うバルトーク独特の世界を築いた作品となりました。
曲は、5つの舞曲とフィナーレから出来ています。
第1曲 Moderato 三部形式で主部が東洋風、中間部がハンガリー風
第2曲 Allegro Molto 三部形式のハンガリー風
第3曲 Allegro vivace 三部形式で、ハンガリー、ルーマニア、アラブ風それぞれの雰囲気を出しています
第4曲 Molto tranquillo アラブ風の静かな音楽
第5曲 Comodo どこの民族にも由来しない、古代風の音楽
フィナーレ Allegro 第5曲から続き、やがてそれぞれの舞曲に回帰していきます
この曲は、翌年にプラハの音楽祭で演奏され好評を博しその後1年間で50回も演奏されたと言われています。
ハイティンク指揮シュターツカペレ・ドレスデンです。
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