今日の音楽 10月7日 ピアノ協奏曲第1番(リスト)
1936年10月7日は指揮者シャルル・デュトワの誕生日です。
デュトワはスイス出身の指揮者ですが、現在の音楽界においてフランス音楽を振らせたら右に出る者がいないというほどの指揮者で、音の魔術師とも言われています。ドイツ的な雰囲気を持つNHK交響楽団を大きく変えた指揮者としても知られています。勿論、フランス音楽だけではなく、ロシア物やドイツ物を振らせても一流の指揮者ですが、何と言ってもカナダのモントリオール交響楽団をフランスよりフランスらしいオーケストラと言われるほど鍛え上げた事で今世紀を代表する指揮者のひとりだと思います。
デュトワは3度の結婚・離婚歴がありますがピアニストのアルゲリッチもその一人でした。現在では、アルゲリッチとも仲睦まじく共演しています。
アルゲリッチとの共演で、優れた演奏のひとつがリスト作曲のピアノ協奏曲第1番です。ピアノの天才であったリストですが、ピアノ協奏曲はたった2曲しか残していません。その1曲目は4つの楽章からなる交響曲の構成に似た作品です。リストがピアノ協奏曲を2曲しか書かなかったのは彼が絶対音楽としての交響曲を1曲も作っていないように、管弦楽の作品では絶対音楽が自分の才能を活かすものとして適当では無かったと考えていた事など諸説があります。現に、この曲も、終楽章で妙にトライアングルが目立つため、「トライアングル協奏曲」などと揶揄される事もあるほどです。
デュトワのものはありませんでしたが、アルゲリッチのピアノ、ラビノビッチ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアで第3・4楽章です。
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