今日の音楽 10月19日 展覧会の絵(ラヴェル編曲)
ラヴェルが、ムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」を管弦楽にアレンジした組曲「展覧会の絵」は1922年10月19日に初演されています。
ラヴェルは、ボストン交響楽団のクーセヴィツキーの依頼で、ムソルグスキーの名ピアノ曲をアレンジしました。元々ムソルグスキーのピアノ曲は、あたかも後でオーケストラ用にアレンジする為のものという曲が多く、特にこの「展覧会の絵」は多くの人が様々なアレンジを試みています。
ピアノ曲を管弦楽にアレンジした作品は、「良いアレンジ」の域を脱しないものですが、この「展覧会の絵」は、原曲とは違う世界を創出した1つの作品として高い評価を得ており、単なる編曲版では無い作品に仕上がっています。
ラヴェルは編曲するにあたって原曲から第6曲「サミュエル・ゴールデンベルグ・・・」と第7曲「リモージュ」の間の第5プロムナードをカットしていますが、それ以外は原曲の通りとしました。
プロムナードの華やかなファンファーレっぽい金管による演奏、「サミュエル・ゴールデンベルグ・・・」の弦楽器全奏による金持ちと、ミュート付きトランペットによる悲壮感漂う貧乏人のやりとり、「ビドロ」のコントラバスを2つに分けた伴奏で、牛たちの悲しみに満ちたのろのろの歩み。どれをとっても素晴らしいオーケストレーションです。
ゲルギエフ指揮NHK交響楽団で、バーバ・ヤガーからキエフの大きな門までです。
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