今日の音楽 8月28日 魔法使いの弟子
1749年8月28日は、文学者ゲーテの誕生日です。
ゲーテといえば、疾風怒濤(シュトゥルム・ウント・ドランク)時代を代表する、ドイツの文豪。その詩作や戯曲などが多くの作曲家に取り上げられています。
特に、ベートーヴェンの第九の原詩の作曲家として有名なシラーとは影響しあう盟友でした。
特に、シューベルトはゲーテの詩を好み「魔王」「野ばら」「糸を紡ぐグレートヒェン」など600曲余りの歌曲の内70曲はゲーテの詩を使用しています。
その他では、モーツァルト「すみれ」、ベートーヴェン「静かな海と楽しい航海」(メンデルスゾーンも演奏会用序曲として作曲)「劇音楽エグモント」などが同時代の作曲家によって取り上げられています。
その他では何といってもゲーテの代表作「ファウスト」。グノーの歌劇がもっとも有名ですが、ベルリオーズの「ファウストの劫罰」、ボイト「メフィストフェーレ」、シューマン「ファウストからの情景」、リスト「ファウスト交響曲」、マーラーの交響曲第8番の第2部など多くの作品が生まれていますし(糸を紡ぐグレートヒェンもファウストからの作品)、もうひとつの代表作「若きウェルテルの悩み」からはマスネの歌劇「ウェルテル」が、「ウィルヘルム・マイスターの修行時代」からは、シューベルトの歌曲、トマの歌劇「ミニヨン」などが生まれています。
ゲーテが、1世紀シリアのルキアノスの詩を元に書き上げたバラード「魔法使いの弟子」を交響詩(交響的バラード)に仕上げたデュカスの「魔法使いの弟子」は、映画「ファンタジア」でミッキーマウスが魔法使いの弟子に扮して有名になった作品です。ストーリーに基づく標題音楽ですが、それを非常に幻想的に表現しています。有名な曲なのですが、非常に演奏が難しく(アマチュアオーケストラでは1小節目で崩壊する可能性がある、などとも言われています)実際の演奏ではなかなか取り上げられないですね。
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