今日の音楽 6月9日 交響曲第4番「不滅」
1865年6月9日は、デンマークの最も有名な作曲家の誕生日ですデンマークの紙幣に肖像が使われるほど母国では人気ある作曲家なのですが、日本では知名度はイマイチ。同年に生まれたシベリウスに比べると非常に影が薄いのですが、その理由のひとつは、ニールセンの作品が、グリーグやシベリウスに比べて、あまり北欧的では無いという事かもしれません。
彼の作風は、ロマン派に属するものですが、国民主義的な要素は薄く(デンマーク自体が北欧といってもドイツと陸続きなので、その影響かもしれませんが)、ユニバーサルな音楽を追求したものです。大胆で、新たな作風も積極的に取り入れており、そういう意味では北欧で最も進んだ作曲家なのかもしれません。
ニールセンは6曲の交響曲を作曲していますが、最も有名なのが第4番「不滅」です。第一次世界大戦中の暗い時代に書かれたこの曲は、滅ぼし得ざるもの(または、消し去りがたいもの) という意味で、生命や音楽など歌いあげた曲です。4つの楽章にあたる曲が連続して演奏される単一楽章の曲ですが、それぞれの楽章にあたる部分は古典的な形式を持っていて、最後のところで第1楽章の第2主題が蘇ることで、鮮明に「不滅」を打ち出しています。終楽章では2台のティンパニが効果的に使われています。
シェンヴァント指揮デンマーク国立交響楽団で最終楽章です。
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