今日の音楽 5月5日 二人の擲弾兵
1821年5月5日は、ナポレオン・ボナパルトの命日です。
ナポレオンが音楽を愛したという話も聞いていませんし、趣味の逸話も殆ど残っていないのですが、これだけの人物ですからナポレオンに関係する音楽はいくつか残されています。
最も有名なのはベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」でしょう。なにしろ、ナポレオンに捧げるつもりで書かれたのですから。もうひとつは、チャイコフスキーの大序曲「1812年」。これは、ナポレオンを撃退したロシア軍を讃えた曲です。マイナーなところでは、ギルマーという女流作曲家が作曲したピアノ曲「ワーテルローの戦い」などがあります。
シューマンが作曲した歌曲「リートとロマンス第2集」の中の1曲目「二人の擲弾兵」は、ハイネの詩に曲をつけた曲でナポレオン戦争でロシアに捕虜となっていた二人のフランス兵が旅の途中で、ナポレオンが捕われたという報せを聞いての会話で、後半は「ラ・マルセイエーズ」のメロディになっている曲です。2人の会話という設定で、ナポレオンに対する忠誠心を歌った作品です。まあ、作品としてはそれ程のものでもありあませんが、シューマンが作って、シューマンらしくない内容で、ラ・マルセイエーズをそのまま使っているという話題性から聞いてみてはいかがでしょうか。
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