今日の音楽 5月25日 惑星
ホルストという作曲家は知らなくても「惑星」は誰でも知っている・・・特に木星は平原綾香のおかげで超有名曲になりました。
ホルストは1874年に生まれ1934年5月25日に没したイギリスの作曲家です。
合唱曲や吹奏楽の曲を多く作曲していて、管弦楽の曲は非常に少ない作曲家です。まあ、普通のクラシックファンでも「惑星」以外は殆ど聞いたことが無いというのも事実でしょうね。
惑星は、当時まだ冥王星が発見されていなかった為に地球を除く7つの惑星を組曲にしたものです。どちらかと言えば、それぞれの惑星の科学的な或いは視覚的な姿を表現したものではなく、ローマ神話・ギリシア神話の神の名から名づけられた各惑星の神にまつわる内容を表現しています。
第1曲 火星(Mars)、戦争をもたらすもの ローマ神話の「戦いの神 マルス」を象徴し、木のマレットでたたくティンパニと、弦楽器のコルレーニョ(弓の木の部分で叩いて音を出す奏法)及びハープでリズムが刻まれ、管楽器でメロディが演奏される激しい曲。
第2曲 金星(Venus)、平和をもたらすもの そのものズバリ、ヴィーナスです。ゆったりとしたテンポの曲ですが、途中でやたらにテンポが変わるややこしい曲です。
第3曲 水星(Mercury) 、翼のある使者 ローマ神話のメルクリウス(英語でマーキュリー) スケルツォに当たるテンポの速い曲
第4曲 木星(Jupiter)、快楽をもたらす者 説明不要の有名曲です。ローマ神話の最高神でギリシア神話ではゼウスに当たる神です。太陽系惑星で最大の星ですが、スケルツォのような主部よりも中間部のメロディの方が圧倒的に有名ですね。
第5曲 土星(Satun)、老いをもたらす者 組曲中ホルストが最も気に入っていた曲で、一番調性感が無い曲です。
第6曲 天王星(Uranus)、魔術師 ウラヌスは、特に意味が無く残った有名な古代神の名をつけただけのようです。テンポが速く6拍子や9拍子という拍子が繰り返されます
第7曲 海王星(Neptune) 神秘主義者 これも残った神の名を付与しただけです。女声合唱が最後に登場し神秘的に消え入るように終わります
冥王星は、ホルストの存命中に発見されホルストも作曲に取り掛かりましたが、未完のまま終わっています。これが完成していたら・・・数年前に惑星からはずされた「冥王星」が組曲からはずされて演奏されるようになってしまうんでしょうか?というよりも、「海王星」の終わった後に曲が続くというのも考え辛いですね。
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