今日の音楽 5月19日 交響曲第3番「オルガンつき」
我々が親しんでいる交響曲は正式名称は、交響曲第●番●長調op.●なんていう無機質な名称です。標題がついている曲もありますが多くは作曲家自身ではなくて、出版社が商業目的で付けたりする場合が多いですね。
そんなわけで、プロの方々は知りませんが、アマチュアオーケストラの我々は、短くしたり標題でよんだりする事が多いです。例えば、ベートーヴェンの第7番は「ベトシチ」、チャイコフスキーの第5番は「ちゃいご」、ドヴォルザークの第8番は「どぼはち」・・・このあたりは解り易いですね。「タコゴ」という曲もあります。ショスタコーヴィチの第5番です。
最も妙な呼ばれ方をしている曲がサン=サーンスの交響曲第3番です。これは「がんつき」と呼ばれています。サン=サーンス3番を「さんさん」と略したらわかりにくいので、「オルガン付き」という標題を略して「がんつき」というわけです。
1886年5月19日に初演されたサン=サーンスの交響曲第3番は、オルガンが加わっている珍しい曲です。一昔前、パイプオルガンが設置されたホールが殆ど無かった日本では滅多に演奏されない曲でしたが、今ではちょっとしたホールにもパイプオルガンがあるので、アマチュアでも演奏するようになりました。
この曲はパイプオルガンの他に、ピアノ(連弾)まで登場するので結構金食い虫なのですが、非常に壮麗な曲なので演奏機会が多いんでしょうね。
全体としては2部形式で、第1部第2部それぞれに前後半がありますが、それぞれが交響曲の4つの楽章にあたっています。更に、循環形式をとっており第1部前半の短調の第1主題が全ての楽章で形を変えて登場してきます。オルガンは第1部第2部それぞれ後半に使われています。ピアノは第2部で登場します。
ともかく大変にスケールの大きな曲です。ミュンシュ指揮ボストン交響楽団で第2部後半です。
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