今日の音楽 4月30日 ドリー
フォーレが、妻のマリーを通じて親しくなった銀行家の娘エンマ・バルダック(後のドビュッシー夫人)の娘エレーヌの誕生日を祝って書いた曲を中心に集めたピアノ曲集「ドリー」は1898年4月30日にアルフレッド・コルトーとエドゥアルト・リスラーの連弾で初演されています。「ドリー」はエレーヌの愛称で、フォーレはこの曲をエレーヌに献呈しています。
第2曲の「ミ・ア・ウ」が2歳の誕生日、第3曲の「ドリーの庭」が3歳、第4曲の「キティ・ヴァルス」が4歳の誕生日に作曲された曲。それにエレーヌが誕生した年に作曲され初演の前に既に出版されていた第1曲「子守歌」、第5曲「優しさ」、第6曲「スペインの踊り」が加えられ1897年に完成されました。
特に1曲目の「子守歌」は、様々な編曲で単独で演奏されています。
なお、ドビュッシーが自分とエンマの間にできた娘の為に「子供の領分」を書いていますが、勿論その娘とは別人。エンマがドビュッシーと再婚する前の娘です。
第1曲目の子守歌です。