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2011年4月 2日 (土)

今日の音楽 4月2日 交響曲第1番(ベートーヴェン)

交響曲の王様、ベートーヴェンの1つめの交響曲が初演されたのは1800年4月2日です。
ベートーヴェンの作品を時系列に見ると、初期はピアノ曲が多く、やがて弦楽四重奏や代表作のひとつ七重奏曲などでアンサンブルを学び、交響曲へと歩みを進めていた事がよくわかります。第1番の交響曲は、そういう歩みの課程で、モーツァルト、ハイドンといった先達の作品の延長線上で自分らしさのエッセンスを加えた作品といえるでしょう。

この曲は、第1楽章の序奏部に斬新さが垣間見えているといわれています。だいたい、曲の冒頭はその曲の調、第1番の場合はハ長調、の主和音から始められます。ベートーヴェンの他の交響曲を見ても、いきなり変ホ長調の主和音Es-G-Bのtuttiから始まる第3番「英雄」をはじめ全て主和音で始まります。ところが、この第1番だけはハ長調の終止形に使われる属七の和音(G-H-D-F)から始まります。しかも序奏は、ちょっと聴いていると調性不明のまま進んでいきます。
と、書いてきましたが、私が最も好きなのは第4楽章。とても強弱をうまく使った楽章で、メリハリが利いていて元気が出る曲です。特にコーダに入って第1主題の断片を使った繋ぎの音型から第1主題が再現されるところ。提示部や再現部では第1主題はpのままなのですが、この部分では3小節目にいきなりpからfになります。この部分とても、いかしていると思います。

ヤルヴィ指揮ドイツカンマーフィルで第3、4楽章です。

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