今日の音楽 3月29日 弦楽四重奏曲第1番(スメタナ)
スメタナの弦楽四重奏曲第1番は1879年3月29日に初演されています。
この曲は、「わが生涯より」という副題のとおり、スメタナ自身の生涯を象徴する曲となっています。
スメタナは、チェコの音楽に根付いた作品を数多く作曲し、中でもチェコの自然と伝説に基づいた6つの曲からなる連作交響詩「わが祖国」は、プラハを流れるヴァルタバ川(モルダウ川)の流れを表現した「モルダウ」をはじめチェコを代表する曲とされています。スメタナは梅毒により聴力を失いましたが、その後もこの「わが祖国」を初め、チェコを題材とした曲を数多く作曲し、その後のドヴォルザークなどに大きな影響を与えました。そのために、チェコ国民楽派の祖とされています。
「わが生涯より」の第4楽章中ごろには、1st ヴァイオリンのフラジオによるE音の持続音が出てくるのですが、これはスメタナが聴力障害になった後に聴こえる幻聴を表現しています。
第4楽章です。
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