今日の音楽 3月20日 フランスの山人の歌による交響曲
交響曲という名前ではありますが、本当に交響曲なのか?それとも協奏曲なのか? と、ジャンル分けに迷う曲があります。ラロのスペイン交響曲のように、明らかに協奏曲と呼ぶに相応しいものであれば、交響曲という名前の協奏曲だ、と勝手にジャンル分けをしていますが、1887年3月20日に初演されたダンディの「フランスの山人の歌による交響曲」は、本当に迷う曲です。
もともと、フランクの弟子でフランクの循環形式を踏襲し3つの楽章に同じ旋律が登場してきます。第1楽章冒頭でコールアングレで演奏される牧歌的な旋律で引き込まれ、何気なく聞き終わってみると30分経過しているという非常に聞きやすい曲ではありますが、さて、これが交響曲なのか協奏曲なのか、聞き終わっても判断に困ります。
交響曲な理由
①タイトルに交響曲とついている(笑)
②フランク同様の3楽章でできていて循環形式にのっとっている
協奏曲な理由
①ピアノが独奏的に使われているのですが、ピアノが独奏的に使われていても、カデンツァは無いしソロとしてオーケストラに対抗していない
だいたい、この曲じっくり分析してみると、第1楽章の主題がそのまんま使われていて「モチーフ」とか「主題」としての扱いというよりは、使いまわしっぽいですね。変奏もそれほど複雑では無いし。
それでも、楽しく聴ける曲なので、音楽は理屈じゃないを地で行っている曲かもしれません。
第3楽章です。
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