今日の音楽 2月22日 交響曲第4番(チャイコフスキー)
1878年2月22日、チャイコフスキーの交響曲第4番がサンクトペテルブルグでニコライ・ルビンシュテインの指揮で初演されました。この頃、チャイコフスキーはメック夫人というパトロンを得る事が出来、作曲に専念する事が可能になりました。第3番までの作品と、第4番以降の落差の要因のひとつは、ここにあると言われています。
第4番は、チャイコフスキー自身が強い標題性があると告白しています。隠された標題は「運命」です。非常に神経質であったチャイコフスキーは運命について考え続け、最終的には運命に対する勝利が表現された曲です。第1楽章は長く陰鬱な曲です。途中には狂気をも感じさせる各楽器の狂騒があったりしますが、終始陰気な楽章です。第2楽章は寂しさと夢を描いています。オーボエで始まるテーマはおよそ美しさとは縁遠い暗い感じです。第3楽章は踊りの音楽です。運命を振り切るためでしょうか、弦のピチカートだけの主部を持つ狂ったような踊りの音楽で、終楽章の勝利へ繋がって行きます。
運命の中に、喜びを見つける事ができる、という事を高らかに歌い上げて曲を終えます。
バレンボイム指揮シカゴ交響楽団で終楽章です。
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