今日の音楽 2月12日 ワルツ「女学生」
1915年2月12日は、スケーターズワルツで有名なワルトトイフェルの命日です。ワルトトイフェルはアルザス地方出身ですが、アルザスはドイツ語圏でワルトトイフェル自身もドイツ系の人でした。父親は有名なオーケストラの統率者で、兄も人気の音楽家という音楽一家に育ちましたが、ワルトトイフェル自身は、世に名前が出たのが40歳を過ぎてからという晩成型の作曲家だったようです。
以前、シャブリエの狂詩曲「スペイン」のパロディとして、ワルツ・スペイン(狂詩曲「スペイン」を完全な3拍子のワルツに直した曲)を紹介しましたが、今日はワルツ「女学生」を紹介します。私とこの曲の出会いは、かなり昔に遡ります。大学生の時に友人の紹介でアルバイトしていた新宿の某デパート(正月の駅弁大会で有名です・・・勿論、当時は、やっていませんが)の朝の開店の音楽が、このワルツ「女学生」でした。とても軽快で華やかな曲です。
ところで、この「女学生」の曲名の由来は・・・というと、実は完全な誤訳だそうです。誤訳として有名なのは「クシコスの郵便馬車」がありますが、この「女学生」も本来の意味は「学生の音楽集団」という意味だそうです。原題はEstudiantina。中途半端にスペイン語を知っている人が、estudiante=学生を女性名詞化した言葉と勘違いして女学生と名づけたらしいです。ちなみに、英語では「Band of student」と訳されています。なので、この曲を聴いてセーラー服姿の女の子を思い浮かべる人は、間違い!という事です。
さらに、この曲、実はワルトトイフェルのオリジナルではなくてラコームという作曲家の二重唱曲に他のメロディを継ぎ合わせてワルトトイフェルが作った曲です。
« 今日の音楽 2月11日 ピアノ協奏曲第20番(モーツァルト) | トップページ | 今日の音楽 2月13日 芸術家の生涯による交響的変容 »
« 今日の音楽 2月11日 ピアノ協奏曲第20番(モーツァルト) | トップページ | 今日の音楽 2月13日 芸術家の生涯による交響的変容 »
コメント