今日の音楽 1月20日 交響曲変ロ長調(ショーソン)
作曲家と交通事故というと、まずラヴェルを思い出しますね。もう一人自転車事故で44歳で死亡した作曲家がいます。エルネスト・ショーソン。日本ではヴァイオリンと管弦楽の「詩曲」以外は殆ど知られていない作曲家です。1855年1月20日は、そのショーソンの誕生日です。
ショーソンはマスネに作曲を学び、フランス国民音楽協会に参加した作曲家ですが、作風はラヴェルやドビュッシーのような、いわゆる我々が頭に描くフランス音楽とは少し異なっています。ドイツ音楽からの影響を大きく受けたフランクに師事し、ワーグナーやリストの影響を大きく受けた作風です。この唯一の交響曲を聴いても、ワーグナーや、ブルックナーの雰囲気を感じさせるところが多く発見できます。でも、ところどころにフランス音楽の色彩感を感じさせるところが、フランキスト(フランクを敬愛する一派、ダンディ、ピエルネなど)ですね。
この交響曲は3つの楽章でできていて、循環形式を用いているというフランクの影響がかなり大きい曲ですが、演奏の難しさはコロンヌ管の創設者のエドワード・コロンヌを恐れさせたというほどです。
ところで敬愛するフランクも交通事故で死去していますので、因縁を感じますね。
第3楽章の前半です。
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