今日の音楽 1月19日 交響曲第38番「プラハ」
41曲ある(本当は番号無しがあったり、37番のようにM.ハイドンの作品に加筆したものもあるので正確には違うけど)交響曲の中でも、最も「交響曲」というちょっと固い響きのする名前にふさわしい曲のひとつが、この交響曲第38番「プラハ」だと思います。曲自体は別に固~い曲でもないですが、メヌエットという踊りの音楽を欠いてガッシリとした構成、長大な序奏、それでいて明るく楽しい曲・・天才モーツァルトの面目躍如の曲だと思います。
1976年12月の「フィガロの結婚」のプラハ上演が大成功に終わり、プラハに招かれたモーツァルト自身の指揮で、1977年1月19日(ここでもwikiは間違ってる)「フィガロ」の再演の前に初演されたのが38番目の交響曲でした。プラハで初演されたので通称「プラハ」と言われていますが、曲自体はプラハもチェコも全く関係ありません。
第1楽章の第1主題の対旋律に、「フィガロ」のケルビーニのアリア「もう飛ぶまいぞこの蝶々」が使われていたり、第3楽章の主題はケルビーニとスザンナの二重唱「早く開けて」のモチーフを使用したり、「フィガロの結婚」との多くの共通点を持つ作品ですが、このプラハ公演のために作った作品というわけではなかったようです。
何故3楽章になったかは、明確にわかってはいません。しっかりした構成で舞踏音楽であるメヌエットが入る余地が無かったとか、31番の差し替えのために最初に第3楽章ができて、後に第1・2楽章を付け加えたから・・など諸説があるようです。
私がこの曲を好きになったきっかけは、第1楽章展開部の瑞々しいリズム。とても現代的でウキウキする曲です。
ベーム指揮のウィーンフィルで第1楽章主部です。
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