今日の音楽 12月7日 幻想序曲「テンペスト」
チャイコフスキーは、シェイクスピアがお好きのようです。幻想曲とか幻想序曲とよばれる標題音楽をいくつか作曲していますが、その半分はシェイクスピアの戯曲を元にしたもの。最も有名な「ロミオとジュリエット」と、「テンペスト」「ハムレット」の3作品です。
「テンペスト」は1873年12月7日にモスクワで初演されています。交響曲第2番が初演された年の年末です。
初期のチャイコフスキー作品としては、非常に評価の高かった作品で、フォン=メック夫人が、この曲を聴いて感動しチャイコフスキーに援助を申し出たというのは有名な話。後の作品に比べると劇的な雰囲気は若干乏しく平板ですが、初期の傑作のひとつであることには間違いありません。チャイコフスキーの最高傑作のひとつと言われている「ロミオとジュリエット」は、これ以前の1870年に作曲されていますが、現在演奏されている決定稿になったのは1881年で、1870年の初稿では劇的要素に乏しかった事を考えると、まだまだ発展途上だったんでしょうね。
曲自体は、物語の最初の嵐の場面と、ミランダとファーディナンドの愛の描写に留まっており、物語全体を表現したものではありませんが、劇的要素に乏しいと言ってもチャイコフスキーの事。ドラマチックなオーケストレーションの一端を聴かせてくれます。30分近くかかる曲で、長いのが難点かな・・・
インバル指揮のフランクフルト放送響で前半です。(これしか見つからなかった)
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