今日の音楽 12月3日 ピアノ協奏曲(ガーシュウィン)
モーツァルト、メンデルスゾーン、シューベルトなどもっと長生きして欲しかった、という作曲家は何人もいますが、この人が平均的な寿命まで生きていたら、どんな音楽を作っていたのか?と考えただけでワクワクするのが、ジョージ・ガーシュウィンです。殆ど独学で学んだ音楽理論や管弦楽法を駆使してジャズとクラシック音楽の融合という偉業を成し遂げたガーシュウィンは1937年にわずか38歳でこの世を去りました。その、ガーシュウィンの作曲したわずかな「クラシック音楽のような(笑)タイトルの曲」のひとつ、ピアノ協奏曲ヘ調が初演されたのが192512月3日。カーネギーホールでガーシュウィンのピアノで、彼にこの曲の作曲を依頼したダムロッシュ指揮のニューヨーク交響楽団(現ニューヨーク・フィルハーモニック)の演奏でした。
ジャズ感覚のピアノ協奏曲風作品であるラプソディ・イン・ブルーを書いた実績があるものの、オーケストレーションをグローフェに依頼したため、この曲をひとりで作曲するにあたって初めて音楽理論書を買い、実際にホールを借りてオーケストラに試奏をさせた事もあったそうです。
形式は、古典の協奏曲の形式に則って急-緩-急の3楽章になっていますが、勿論中身はジャズの様式を取り込んだガーシュウィンならではの音楽。特にブルーノートを駆使したブルース調の第2楽章はこれぞアメリカ音楽という感じですね。
そして、最終楽章のフィナーレはガーシュウィン・エンディング(命名オレ)。クレッシェンドしてドン!
終楽章です。
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ヘヴィ級の魅力をもった《ます》の演奏であるが、愉しさの点でも第一級だ。
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