今日の音楽 12月1日 管弦楽のための協奏曲
冒頭から低弦が静かにうなりをあげて・・・、というbassistであれば必ず一度はやってみたい(けど、なかなかチャレンジできない)曲が、バルトークの管弦楽のための協奏曲です。アメリカに移住した後健康状態の悪化などで創作意欲を失っていたバルトークを復活させたいという思いから、ライナーなどがクーセヴィツキーに提案して委嘱したのがこの曲でした。初演は1944年12月1日。クーセヴィツキー指揮のボストン交響楽団による演奏でした。
この曲、よく聴くと色々なものが聞こえてきます。第1楽章の途中では、映画「砂の器」の「宿命」の冒頭を彷彿とさせるメロディ。第2楽章の中間部は君が代みたいなコラール。第3楽章は典型的なハンガリーのメロディ。第4楽章はレハールの「メリー・ウィドウ」・・・これは、メリーウィドウの「ダニロの歌」をパロディ化したショスタコーヴィチの交響曲第7番第1楽章をパロったらしい。
この曲の構想の基礎は、いにしえのコンチェルト・グロッソであったり、ブランデンブルグ協奏曲なので、構成自体にカノン、フーガ、コラールなどを使っているので非常にわかり易い曲ですから、単純に楽しむ事も可能、それぞれの楽器の協奏曲的なソロを楽しむのも結構・・・聴き応えはたっぷりですね。
第4楽章、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団です。
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