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2010年11月30日 (火)

今日の音楽 11月30日 交響曲第3番「英雄」

今日は、別にベートーヴェンにゆかりのある日でもないし、エロイカに関係する日でもありません。
1954年11月30日は、20世紀の偉大な指揮者のひとり「振ると面食らう」じゃなくて、「フルトヴェングラー」の命日です。
フルトヴェングラーは、自分自身を作曲家と言っていたようで交響曲なども作曲していたのですが、やっぱり馴染みが薄い、というよりも作曲家として偉大すぎたんでしょうね。
大戦中ずっとドイツに留まっていたなどの理由でナチスに協力したという汚名を着せられ2年間の活動停止を余儀なくされましたが、実際はフルトヴェングラーは、ドイツ・オーストリアでナチスから音楽を守って来た人でした。
1934年にはヒンデミット事件とよばれている、ナチスによる「画家マチス」の初演阻止に断固反対し、ベルリンフィルの監督を辞任させられる事件が起きました。これによってベルリンフィルの技量が大幅にダウンしたためナチスが歩み寄り、再度ベルリンフィルの音楽監督に就任しています。
1936年には、トスカニーニによってニューヨークフィルの次期音楽監督に指名されたものの、ナチスの妨害によって断念
1938年にはドイツがオーストリアを併合。ウィーンフィルの解散を阻止。
1945年、それまでユダヤ人を庇護していたフルトヴェングラーは、ナチスに目をつけられ、スイスに亡命・・・

という具合に、音楽を守るためにナチスに抵抗を続けて来た音楽家でした。

私が最初に買ったフルトヴェングラーのレコードは、ベートーヴェンの交響曲第3番「エロイカ」でした。フルトヴェングラーの最高の名盤といえば、バイロイト祝祭管を振った第九と言う人が多いようですね。私も持っています。ただ、個人的には第九より、エロイカとかベト7のような緻密さより熱さが前面に出せるような曲が、フルトヴェングラーの演奏では好きです。特に、エロイカのウィーンフィル盤を聴いた時には鳥肌が立ちました。結構じっくり聴いてみると、例えば最終楽章のフィナーレなどはティンパニがずれていたり、ホルンも音をかなりはずしていたり・・・なんですが、そんなものは気にならないぐらいの迫力というか音の弾みがあります。
我々、技術だけではちょっと対抗できない下手アマチュアの目指す音楽の方向性みたいなものを感じてしまいます。

決してフルトヴェングラーが緻密で無かったというわけではありません。彼のスコアの深読みは有名ですし、彼の指揮を見ているとオーケストラとの信頼関係が無ければ全く音楽にならない可能性もあるわけですからね。
最近のベートーヴェンのCDなんかは、非常に上手い、緻密な演奏が増えました。それを否定するわけではありませんが、何だか聴いた時は良かったけど残らない物が多いのも事実。
こういう演奏をする指揮者も、いても良いかなと思います。

終楽章の後半です。

2010年11月29日 (月)

今日の音楽 11月29日 歌劇「ジャンニ・スキッキ」より 私のお父さん

1924年11月29日は、プッチーニの誕生日。享年67歳でした。
プッチーニはヴェルディの死後のイタリアオペラ界を引っ張っていった作曲家ですが、大掛かりで歴史に基づく作品の多かったヴェルディに比べると、大衆迎合的なお涙頂戴ネタが多いという批判をする人も少なくないようですが、美しく親しみ易いメロディと、メロディの魅力を最大に引き出すオーケストレーションは独特の世界を築いたと思います。

オペラ全曲も勿論良いのですが、アリアの数々はガラコンサートの定番で、ストーリーと離しても十分聞き応えのあるものです。
以前取り上げた「蝶々夫人」のある晴れた日に、ブームを巻き起こした「トゥーランドット」の誰も寝てはならぬ、氷のような姫君の心も、「ボエーム」の私の名はミミ、ムゼッタのワルツ、「つばめ」のドレッタの夢、「ヴィリ」の もしもあなたのようにちっちゃな花ならば、「トスカ」の 歌に生き恋に生き、星は光りぬ、妙なる調和、「マノン・レスコー」の この柔らかなレースの中で、「西部の娘」の やがて来る自由な日・・・
魅力的なアリアがたくさんありますが、私の最も好きなのが「ジャンニ・スキッキ」の 私のお父さん というアリアです。ジャンニ・スキッキは「外套」「修道女アンジェリカ」と共に一幕物三部作の三番目に演奏されたオペラで、ダンテの「神曲」の一節を元にした作品。内容は遺産相続のゴタゴタという2時間ドラマのネタになりそうな物語です。が、最終的には喜劇です。「私のお父さん」は、スキッキの娘ラウレッタが「お父さん、もしリヌッチョと結婚できないなら、私、ポンテ・ヴェッキオからアルノ川に身投げしてしまうから」と歌うアリアです。

実は、この曲12個の音源を持っていて、私のライブラリーでは最も多い曲なんですよ。私のお勧めは ガイヤルド=トマスとルース・アン・スウェンソンのもの。この歌は線が細めの声が合うんですよね。

ゲオルギューの歌です。

2010年11月28日 (日)

今日の音楽 11月28日 思い出(ドルドラ)

1868年11月28日は、チェコのヴァイオリニストで作曲家のドルドラの誕生日です。
ドルドラって誰?という感じかもしれませんが、「思い出」という曲は、聴けば「アーン、この曲か」と言うほど有名な曲です。

プラハ音楽院、ウィーン音楽院で学び、ブルックナーに音楽理論を学んだのですが、作曲した音楽はブルックナーのような重厚な曲とは程遠い作風で、オペレッタや室内楽曲も残していますが、ヴァイオリンとピアノのための性格的小品のシリーズが代表的な作曲分野だったようです。「幻影」「思い出」が代表作。ボヘミア風の旋律とハンガリー風の旋律をハンガリースタイルで表現した作曲家でした。

「思い出」は技巧に溺れない旋律美を大切にした小品です。

2010年11月27日 (土)

今日の音楽 11月27日 夏の牧歌

この季節に「夏の牧歌」か?という疑問はさて置いて、近代フランスの作曲家オネゲルの命日は1955年11月27日です。オネゲルといえば、不協和音と激しい音楽。その不協和音と力強い音楽が最も有効的に使われているのが交響的断章「機関車パシフィック231」です。不協和音が、実生活で聞き取る事のできる音を効果的に表現し、列車を牽引する蒸気機関車を力強く表現した傑作です。
オネゲルは数々の映画音楽にも携わっていますが、この「機関車パシフィック231」は、前年に手がけた「鉄路の白薔薇」という映画音楽を素に作曲したものです。
そのほかには5つの交響曲、「機関車パシフィック231」を含めた3つの交響的断章、代表作のひとつオラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」など多くの作品を残しており20世紀フランスを代表する作曲家でした。

「夏の牧歌」はオネゲルの初期の作品で、きっかけはスイスの楽器製作者であったレオ・シルの作った、ちょっと小さめなヴァイオリンや大きなコントラバスと弦楽四重奏などによるアンサンブルの依頼を受け、ランボーの「イリュミナシオン」という詩の一節「私は夏の曙を抱いた」に霊感を得て書かれたものです。結局は通常のアンサンブル曲になっていますが、もし依頼された通りの特殊楽器を含めた曲として作られていたら、現在では演奏不能として忘れられた曲になっていたかもしれませんね。

作品自体は非常に穏やかで美しい旋律が歌われていて、後のオネゲルらしい作風とは違いますが、メロディメーカーとしての面目躍如の作品です。

ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルです。

2010年11月26日 (金)

今日の音楽 11月26日 修道院の庭にて

イギリスの作曲家ケテルビーは1959年11月26日に亡くなっています。ケテルビーは、「ペルシアの市場にて」に代表されるサロン音楽風な描写音楽の作曲家として知られています。11歳の時に作曲したピアノソナタがエルガーに称賛され、ホルストを抑えて奨学金を得て音楽学校に入るという天才的作曲家でした。音楽学校でも抜群の成績で、16歳で有名な教会のオルガニストに就任。その後劇場の音楽監督に就き、オペレッタやバレエを作曲しました。30歳を過ぎて、本格的な管弦楽曲を次々と発表しましたが全くうけず。がっかりしましたが、レコード会社の重役、音楽出版社の編集長、指揮者などで多忙な日々を過ごしました。

ある時、放送時間の穴埋めのために作曲した「修道院の庭にて」が大当たりし、それ以降、小品の作曲家の道を歩む事になりました。特に当時ピークだったサイレント映画の伴奏音楽としてぴったりだったため、逆に映画がトーキーになると、彼の作品の需要は減り、晩年はイギリスの避暑地ワイト島へ隠遁しそこで生涯を終えています。

ケテルビーの音楽がうけた理由は、わかり易いストーリー、わかり易い音楽、鮮やかな管弦楽法、と言われています。確かに「ペルシアの市場にて」を聴いた人は殆ど皆が同じような光景を思い浮かべるでしょうね。逆に言えば、それが彼の音楽の限界。聴く人それぞれの想像性を掻き立てられないという事が、(例えばボロディンの「中央アジアの草原にて」のような描写的音楽に比べればわかると思いますが)マイナーな描写音楽の作曲家としての域を脱せなかった原因かもしれません。

2010年11月25日 (木)

今日の音楽 11月25日 交響曲第4番(マーラー)

1901年11月25日は、マーラーの交響曲第4番「大いなる喜びの讃歌」が初演された日です。ミュンヘンで、マーラー指揮によるカイム管弦楽団(ミュンヘン・フィルの前身)による演奏でしたが、初演は不評だったようです。

この曲の特徴は、何と言っても1番→2番→3番 と肥大化していったマーラーの交響曲の転換点になった曲。エア・ポケットのように編成も小さく長さも短めという作品です。2番、3番同様、詩集「子供の不思議な角笛」の曲を使っているため、角笛3部作の最後の曲と言われています。。この後5番以降7番までは純粋なオーケストラだけの交響曲になりましたので、ひとつの転換点と言われても間違いではないでしょう。標題とされている「大いなる喜びの讃歌」はマーラーがつけたものではなく、第4楽章の歌詞から後につけられたものだそうです。最初に子供の不思議な角笛の「天上の生活」に基づく第4楽章が作曲され(但し、歌曲集「子供の不思議な角笛」からは最終的に、はずされました)、その後第1楽章から作曲されたそうです。
この曲、アマオケではあまり演奏されませんねぇ。原因は①マーラーのくせに(失礼!)トロンボーンもチューバも無い②ソプラノ歌手が必要であるが、登場するのは第4楽章だけで、しかもマーラーとしては驚くほど短いフィナーレ(8分ぐらい)なのでコストパフォーマンスが悪い(笑)③マーラー好きな人が好む、苦悩が無い(大笑)  ・・・かな?

私は、マーラーは好きな方ですが、4番も好きな方です。トロンボーン、チューバが無いのは、重低音を廃して天上のフワフワした雰囲気を出すため、というような事を書いている人もいますが、コントラバスは1番に比べれば遥かに面白いですよ。但し、最終楽章はたったの1ページ。やっぱり天上の音楽には重低音は不要なんでしょうね。
個人的には第4楽章も良いですが、第1楽章の第2主題が大好きです。天国的なおおらかさと美しさを感じます。

バーンスタイン指揮のウィーンフィルで第1楽章前半です。(しばらく無音の時間がありますが、データーはきちんと入ってます)

2010年11月24日 (水)

今日の音楽 11月24日 ボヘミアン・ラプソディ

1991年11月24日は、イギリスのロックグループ クイーンのフレディ・マーキュリーの命日です。HIV感染の合併症によるニューモシスチス肺炎で享年45歳でした。

クイーンといえば、エレキギターの多重録音によって生み出すギターオーケストレーションと、フレディ、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーの3人のヴォーカルを重ねたオペラ風の音楽で知られていますが、その代表作がボヘミアン・ラプソディです。
この曲は1975年に発表された「オペラ座の夜」というアルバムの1曲で、本国では9週連続1位になったほか全世界でヒットした曲です。ギネス社の英国史上最高の曲は?というアンケートでは、ジョン・レノンのイマジンやビートルズのヘイ・ジュードをおさえて第1位なったそうです。

オペラ歌手のモンセラット・カヴァリエと深い親交があり、パガニーニ、ラフマニノフ、チャイコフスキーにも影響を与えられたというフレディは、その4オクターヴとも言われる広い音域のヴォーカルで「キラークイーン」「伝説のチャンピオン」など数々の曲を残しました。
ボヘミアン・ラプソディはアカペラ-バラード-オペラ-ハードロック-バラードという構成になっていますが、多重録音をしている性格上ライヴでの完全再現は不可能な曲です。

今では、この曲のプロモーションビデオは、TV出演の予定が合わず出演するかわりに流す目的で2時間程度の撮影で作られたそうですが、このビデオが後のミュージシャンたちに大きな影響を与えたそうです。

2010年11月23日 (火)

今日の音楽 11月23日 イタリアのハロルド

1834年11月23日パリ音楽院ホールで、ベルリオーズの交響曲「イタリアのハロルド」が初演されています。

この曲はある意味では、ベルリオーズの音楽人生を決定付けた曲だと思います。
幻想交響曲は当時の音楽家にも多大な影響を及ぼしましたが、この初演を聴いたニコロ・パガニーニが、当時手に入れたストラディバリのヴィオラを演奏したくてしかたがなかったのですが、当時は適当なヴィオラ曲が無かったので、幻想交響曲の初演を聴いて感動し、ベルリオーズにヴィオラ独奏と管弦楽のための曲の作曲を依頼しました。当時大変な人気だったパガニーニからの依頼で大喜びでベルリオーズは引き受けたそうです。その曲が「イタリアのハロルド」です。第1楽章のスケッチが完成したころベルリオーズを訪れ進行状況をチェックしたパガニーニは、その内容が彼の超絶技巧を披露するには物足りない事を感じ落胆。ベルリオーズもパガニーニが満足するような曲は書けないと諦め、「パガニーニが満足する曲は本人しか書けない」と言ったといわれています。

そんな経緯で、この曲はヴィオラ独奏をともなう交響曲として書き続けられたわけですが、楽章を追う毎にヴィオラの出番が無くなっていき、最終楽章は、もう殆どただの交響曲になってしまいました。
これ以来、ベルリオーズは自分が独奏楽器を伴う曲の作曲には向いておらず、大編成の管弦楽曲(時に声楽を伴う)に自分の道を見出して行ったとも考えられます。従って、協奏的作品は、「イタリアのハロルド」以外では「夢とカプリッチョ」というヴァイオリン独奏と管弦楽の曲だけ。独奏曲も殆ど作曲しなかった、というわけです。

「イタリアのハロルド」はバイロンの詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」に着想を得て作曲された曲。4つの楽章にはそれぞれ標題がついています。上のような経緯で作られたため、この曲交響曲なんだか協奏曲なんだかわからん、というご批判もあるようですが、面白けりゃいいじゃないですか。

第4楽章の最後です。

2010年11月22日 (月)

今日の音楽 11月22日 シンフォニア・ダ・レクイエム

1913年11月22日は、20世紀を代表するイギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンの誕生日。
ブリテンはイギリス人の保守性を上手に利用した、とも、イギリスの音楽を世界から後退させた、とも言われていますが、本人はベルクの弟子になりたかったという程、前衛的な音楽への志向も持っていたようで、周囲がそれを許さなかったという事情もあるみたいです。

ブリテンと日本のかかわりも浅からぬものがあって、当時の日本政府が皇紀2600年奉祝曲として委嘱した時に送られたのが「シンフォニア・ダ・レクイエム」です。日本では、皇室に対する避難である、などの論争が巻き起こったりして演奏が延び延びになって、結局第二次大戦が始まりお蔵入りしてしまったようです。
この曲はレクイエムといっても、歌は無く、レクイエムの形式に則っているわけでもない。ブリテンは亡き両親の思い出に捧げる・・・と言っていますが真意は不明。ただのレクイエムでは無くて、交響的作品としたのは、日本からの委嘱の条件が交響的作品なら580ポンド、その他の序曲、行進曲などの場合はその半分から三分の一だったことへの打算も感じられないわけではありませんが・・・

内容は第1楽章がラクリモーサ、第2楽章が怒りの日、第3楽章がレクイエムになっています。良い曲なのですが、奉祝曲としては?だったかもしれませんね。デュトワ指揮NHK交響楽団です。

2010年11月21日 (日)

今日の音楽 11月21日 椿姫の主題による幻想曲

1852年11月21日は、スペインの作曲家タルレガの誕生日です。

タルレガはギターのサラサーテとも呼ばれ、20世紀のクラシックギターの基礎を作った作曲家と言われています。バロック時代以降、歌や独奏の伴奏楽器としての位置づけしか無かったギターを独奏楽器として認められるきっかけを作った作曲家です。
特に「アルハンブラ宮殿の思い出」は、今でもアマチュアギタリストからコンサートギタリストまで広く演奏するギター独奏の代表的な音楽のひとつになっていますね。

また、タルレガはベートーヴェン、ショパン、メンデルスゾーンなどの曲をギター用に編曲したり、変奏曲にアレンジした作品も数多く残っています。
椿姫の主題による幻想曲は、第1幕への前奏曲とヴィオレッタのアリア「花から花へ」を中心に編曲されています。

2010年11月20日 (土)

今日の音楽 11月20日 大地の歌

1889年11月20日は、マーラーの交響曲第1番が初演された日です。初稿の初演ですので、今日聴く事ができる第1番とはかなり違った曲だったようです。マーラー指揮のブダペスト・フィルハーモニーの演奏で、このブダペスト稿と呼ばれる初稿は既に失われてしまったようです。まだ「巨人」というタイトルも無く、第2楽章には花の章がついているものでした。

あれ?大地の歌じゃないの?と思われる方、お待たせしました第1番の話はここまで。マーラーが亡くなったのは1911年5月18日。実は、その年の11月20日に初演されたのが交響曲「大地の歌」でした。マーラーは交響曲の全てを自分自身の作品を自分自身の指揮で初演していたため、リハーサルの間にかなり多くの書き換えをしていましたが、大地の歌と第9番は死後の初演になったため、改訂稿というのが存在しないようです。(勿論出版社による改訂は存在します)
大地の歌は、9番目の交響曲にあたりますが、ベートーヴェンなどが第9番を最後に亡くなっているというジンクスを避けるために番号をつけなかった、とか、実際にはソナタ形式の楽章が無く、マーラー自身も歌曲としての位置づけも考えていた、など諸説があります。

大地の歌は、ご存知のとおり李白とか王維などの漢詩をベートゲという詩人が自由に翻訳した「中国の笛」をマーラーが改作したものが詩になっています。まあ、メロディで中国っぽいのは第3楽章かな。特に中国の音楽を意識して作ったものじゃないから当然だけど。
バーンスタイン指揮イスラエル・フィルで第1楽章冒頭です。

2010年11月19日 (金)

今日の音楽 11月19日 魔王

1828年11月19日はシューベルトの命日です。
わずか31歳でこの世を去りました。それでも遺した作品は膨大な量。しかも、彼は前年に死亡したベートーヴェンと異なり、曲想を練りに練って音楽を構築していくタイプではなく即興性が高い音楽作りをしていたため、もし普通の寿命まで生きていたら、物凄い量の作品を残したかもしれません。その点では、モーツァルトに似ているのかな。

シューベルトは、交響曲をはじめ様々な分野に作品を残していますが、オーケストラの楽器それぞれに興味が無かったのか協奏曲が全くありません。やっぱり、彼は「歌」の作曲家なんでしょうね。
シューベルトのリートは、後世の多くの作曲家に影響を及ぼしました。特に魔王は、歌手が3人分の声を歌い分ける、物語性が高いなどの特徴で、音楽史的にも重要な作品です。(作品番号op.1ですが、これは出版の番号で最初の作品ではありません。但し18歳ぐらいの作品です)
なので、様々な作曲家がこの曲を取り上げています。
リストは、オーケストラ伴奏に編曲し、さらに超絶技巧のピアノ曲にも編曲しています。エルンストは、これも無伴奏のヴァイオリン曲に編曲しています。オーケストラ伴奏には、リスト以外ではレーガー、ベルリオーズが編曲しています。聞き比べて見るのも良いかもしれません。

ベルリオーズが編曲した管弦楽伴奏版です。

2010年11月18日 (木)

今日の音楽 11月18日 歌劇「オベロン」序曲

1786年11月18日はカール・マリア・フォン・ウェーバーの誕生日。
ウェーバーもわずか40歳でこの世を去った早逝の天才作曲家です。わずか11歳でオペラを作曲したそうです。すごいですよね。

ウェーバーといえば、現在演奏されるのはオペラと舞踏への勧誘とクラリネットの数々の作品ぐらい。オペラと言っても全曲演奏されるのは「魔弾の射手」ぐらいですが、序曲は結構演奏されますね。私は何故か「魔弾の射手」の序曲しか弾いた事が無いのですが、弦楽器の超高速メロディが繰り広げられる「アブ・ハッサン」「精霊の王」を筆頭に「オイリアンテ」「ペーター・シュモル」なんて、どれも前期ロマン派音楽といわれながら古典派のアンサンブルの難しさを持った曲ですね。魔弾の射手は、比較的古典派の雰囲気が薄いので、高校生でも取り組めたのかな?(あ、FPOでやったのは、もうOBになってからだな)

個人的に、まだ演奏した事が無くて、演奏したい3つの序曲があります。ロッシーニの「セミラーミデ」とワーグナーの「リエンチ」と、ウェーバーの「オベロン」。オベロン序曲ってカッコ良くありません?難しそうだけど。左の指が回るうちにやってみたいです(笑)

ハイティンク指揮ドレスデン・シュターツ・カペレです。

2010年11月17日 (水)

今日の音楽 11月17日 交響曲第5番(チャイコフスキー)

私のライブラリー(今は殆どがHDDに入ってる)の中で1つの曲で最も多いのはベートーヴェンの交響曲第7番で10種類。その次に多いの運命の9種類。3番目がチャイコフスキーの交響曲第5番と第6番などの8種類です。チャイコフスキーの交響曲第5番が初演されたのが1888年11月17日(グレゴリオ暦)です。この曲は思い入れが強い人が多いでしょうし、薀蓄を垂れても仕方が無いので、自分の持っている音源で最もお気に入りを紹介しようかと思ったのですが、実は楽章ごとにお気に入りが異なる。(全楽章で1曲なんだからバラバラに聴くなんてとんでもない、というお叱りは覚悟で)
で、楽章ごとのお気に入りを紹介しちゃいます。
私の持っているのは
ムラヴィンスキー レニングラード・フィル
バーンスタイン ニューヨーク・フィル
マゼール ウィーン・フィル
小林研一郎 日本フィル
ロストロポーヴィチ ロンドン・フィル
ゲルギエフ  ウィーン・フィル
カラヤン  ウィーン・フィル
スヴェトラーノフ  ロシア国立管

第1楽章は スヴェトラーノフ盤 次点はムラヴィンスキー
第2楽章は ゲルギエフ盤  次点はカラヤン
第3楽章は バーンスタイン盤  次点はこばけん
第4楽章は ムラヴィンスキー盤 次点はゲルギエフ
実は、時間がかかるので、各楽章2~3箇所を定点観測して決めたので楽章全体を聴いての印象では無いですけど・・・

この8枚、あんまり変な演奏はありませんが、ただひとつバーンスタインの第4楽章、全体的なテンポは遅めですが、コーダで一旦Prestoになる手前で殆ど止まっちゃうぐらい遅くなります。

ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルのライブ演奏で第4楽章です。

2010年11月16日 (火)

今日の音楽 11月16日 白鳥を焼く男

何とも物騒な曲名ですが、ヒンデミット作曲のヴィオラ協奏曲です。
第3楽章がドイツ民謡の「あなたは白鳥を焼く男ではありませんね」による変奏曲、というタイトルであるためこの曲名で呼ばれています。第1楽章が山と深い峡谷の間で、第2楽章がいざ、葉を落とせ、小さな菩提樹です。
1895年11月16日はヒンデミットの誕生日。
ヒンデミットといえば、不協和音の先駆者(笑)。ナチスの時代も、保守的な音楽を作らなかったという事で、退廃音楽の作曲者の烙印を押され弾圧されたそうです。代表作の画家マチスなんか、不協和音が出てきますが聞いていて心が逆撫でされるような音楽では無いですよね。
ヒンデミットといえば、あらゆる楽器のためにソロ音楽を書いた立派な方です。元コントラバス奏者しか作っていないコントラバスソナタだって書いてます。チューバソナタ、イングリッシュホルンソナタ、アルト・サクソフォーンソナタなんていうのもあります。

元々ヴィオラは(ヴィオラ奏者がいっぱいいるので薀蓄を書くと語るに落ちるかもしれませんが)楽器の特性上、音量がイマイチなので(コントラバスも同じ=弦のテンションが低いのが原因のひとつ)、ヴィオラ奏者だったヒンデミットは工夫をしています。その工夫というのが、合奏から大きな音が出せるヴァイオリンを省き、同じヴィオラも省いた事。つまり弦楽器はチェロとコンバスだけ。しかも、もっとでかい音が出せる、オーボエ、ファゴット、トランペット、トロンボーンは1本ずつという小編成にしています。チェロも4本、コンバス3本という指定がされています。

2010年11月15日 (月)

今日の音楽 11月15日 今宵の君は

1905年11月15日はイージーリスニングの大御所、マントヴァーニの誕生日です。
マントヴァーニはヴェネツィアで生まれ4歳の時にイギリスに移住しました。父親がミラノ・スカラ座のヴァイオリニストという環境でヴァイオリンを学び、その後軽音楽に身を転じ、イギリスではビートルズに次ぐレコードセールスを誇るミュージシャンになりました。
カスケーディング・ストリングスという、ヴァイオリンを4つのパートに分けメロディを分散させることでメロディ音以外の音がそこにかぶって、エコー効果を出すという独特のアレンジです。このヴァイオリンの4つのパートを別々に弾いても全くメロディは出てこないそうです。

代表作は、シャルメーニュ、ムーランルージの歌などで、アメリカのチャートにランクインした数も、イージーリスニングの分野では最も多い、非常にファンの多い楽団でした。

今日は、「今宵の君は」という曲を聴いてください。NHKのラジオ第1放送で夜11時からやっていた「夢のハーモニー」という音楽番組のテーマ曲としても使われていた曲で、これもマントヴァーニの演奏でした。元々は、1936年にアカデミー主題歌賞を取った「有頂天時代」という映画の主題歌です。

2010年11月14日 (日)

今日の音楽 11月14日 スペインの庭の夜

1946年11月14日は、マヌエル・デ・ファリャの命日です。ファリャはスペイン生まれで晩年はフランコ独裁政権を避けてアルゼンチンに移住して、アルゼンチンのコルドバで亡くなっています。
ファリャの音楽を聴くと、7年間のフランス留学で出会ったドビュッシー、デュカス、ラヴェルなどの影響を受けた印象派音楽と、フラメンコを中心とするスペインの民族音楽が色濃く出ていて、ちょっと聴くだけで「ファリャ」の作品とわかるという特徴がありますね。

バレエの三角帽子と恋は魔術師が代表作で、FPOの40周年に演奏した三角帽子の組曲は非常に手強かったという記憶があります。
今日は、ピアノと管弦楽のための交響的印象「スペインの庭の夜」を聞きましょう。元々はピアノ独奏のための3つの夜想曲という構想で作曲を始めましたが、同国のピアニストの助言で協奏的作品に変更した曲です。
第1曲 ヘネラリーフェにて・・・アルハンブラにあるカリフのハーレムの夏の離宮で、ジャスミンが香る庭園です。
第2曲 はるかな踊り・・・特定の場所では無いが、遠くで異国風の踊りの音楽が聞こえる庭園です
第3曲 コルドバの山の庭にて・・・このコルドバはアルゼンチンではなくて、スペインのアンダルシア地方のコルドバです。聖体祭の日のジプシーの踊りです。

ギーゼキングのピアノ、シュローダー指揮フランクフルト放送交響楽団で1曲目フェネラリーテにてです。

2010年11月13日 (土)

今日の音楽 11月13日 歌劇「セミラーミデ」序曲

作曲家の中にも怠け者はいるようです。怠け者と言われる作曲家の双璧がロッシーニとリャードフ。ただし、怠け者と言っても才能が無ければ後世まで名前が残ることなく消え去って行ったでしょうから、ただの怠け者とは違いますよね。

ロッシーニといえば30代後半には、第一線から退いて宗教音楽を細々と書きながら美食家、料理研究科として第二の人生を歩み、そちらでも名前を残しています。やっぱり天才だったんですよね。ベートーヴェンも嫉妬するぐらいの人気だったそうです。そのロッシーニは1868年11月13日に直腸癌の手術後丹毒で亡くなっています。享年76歳。

ロッシーニといえば、オペラ。数々の作品を残しています。日本では、「セヴィリアの理髪師」以外はなかなか上演されないようですが、ウィリアム・テル、どろぼうかささぎ、絹のはしごなどの序曲は頻繁に演奏されますね。アマオケでもかなり高い頻度で演奏されますが、理由は適度な難度、判り易い音楽に加え、何と言ってもロッシーニ・クレッシェンドといわれるエンディングに向かう盛り上がり・・・多少下手糞でも思わず拍手しちゃいますからネ。

ロッシーニの序曲の中で最も好きな曲は、古代アッシリア帝国の伝説の女王セミラミスの描いたボルテールの悲劇を元にした「セミラーミデ」です。12分あまりという長めの序曲ですが、ロッシーニの序曲にしては珍しく曲中の音楽を使っています。但し、オペラは悲劇ですが、序曲はとっても愉しい曲です。ちゃんと、ロッシーニ・クレッシェンドはありますよ。

ムーティ指揮ウィーンフィルで後半です。

2010年11月12日 (金)

今日の音楽 11月12日 弦楽四重奏曲第2番(ボロディン)

1833年11月12日は、アレクサンドル・ポルヴィーリエヴィチ・ボロディンの誕生日。ボロディンといえば、アマチュアオケの定番であるイゴーリ公の「ボロヴェッツ人の踊り」や中央アジアの草原にて の作曲家。ボロディンの本業は有機化学の研究。この分野でもボロディン反応に名を残し、アルドール反応を発見しました(って、何の事かよくわからんけど)
本業が忙しくて、なかなか作曲家としての活動はままならなかったようで、作品の数は多くはありませんがそれでも、2曲の交響曲や未完に終わりましたが「イゴーリ公」というような大作を遺しており、後世の音楽家に残した影響も少なくないと言われています。

そんな中で今日は、弦楽四重奏曲第2番を選びました。第3楽章があまりに有名ですが、全楽章聴きたいものです。この曲は、ボロディンが妻のエカテリーナ・ボロディナへ愛を告白した時から20周年を記念してエカテリーナに贈られた曲です。
第1楽章は、抒情あふれる第1主題ではじまる美しい楽章です。
第2楽章は、スケルツォですが、形式はソナタ形式なのでスケルツォ-トリオ-スケルツォという通常の形にはなっていません。可愛らしい第1主題と優雅な踊りのような第2主題から構成されています。
第3楽章は、有名なノクターン。この楽章自体弦楽合奏に編曲されたり、ピアノ独奏に編曲されたり単独で演奏される機会も多い曲です。第2主題も快活にはなりますが、ノクターンの雰囲気を失わない非常に美しい楽章ですね。
第4楽章はヴァイオリンの問いかけにヴィオラとチェロが答えるという冒頭に始まり、その問いかけの音楽が発展していき第1主題になるわけです。最後はこの主題が力強さを加えて終わります。

ノクターンは単独で聴いても素晴らしい音楽ですが、全曲の流れの中で聴くと更に美しさが際立つので35分以上かかる長い曲ですが、一度全曲聴いてみてください。

ボロディン弦楽四重奏団で第3楽章の夜想曲です。

2010年11月11日 (木)

今日の音楽 11月11日 交響詩「ドン・ファン」

アマチュアオケの演奏する側と、聴く側(除くオケ関係者、つまり付き合いで聴きに来る人など)の間での評価のギャップが大きい作曲家は、ブラームスとR.シュトラウスではないでしょうか。(マーラーとかブルックナーは演奏する側でも好き嫌いが大きく分かれると思います)

ブラームスは演奏側はホントに好きな人が多いですよね。私は個人的には好きでも嫌いでもないので、少数派。ウチのオケなんか、数少ないブラームスの作品を2回に1曲ぐらい演奏したがるので、個人的には辟易です。全くクラシック音楽と関係ないウチのカミさんなどは、ブラームスは面白くないそうです。多分、ブラームスの中で私の最も好きな4番のシンフォニーなんてNo Thank Youでしょうね。

R.シュトラウスを私が始めて知ったのは、デオダートというジャズ・ミュージシャンが全米で大ヒットさせた「ツァラトゥストラはかく語りき」でした。その後「2001年宇宙の旅」で使われているのを聴いて「カッコいいなぁ」と思ってレコード(カラヤン-ウィーンフィルの廉価盤)を買ったのが最初。これは最初の数分聴いたら飽きましたけど(笑)。その後、フランクのニ短調の交響曲の廉価盤(メンゲルベルク-コンセルトヘボウ)を買ったら、カプリングされていたのが、「ドン・ファン」でした。このドン・ファンが気に入って、その後「家庭交響曲」「アルプス交響曲」「ティル・・・」「ばらの騎士」「英雄の生涯・・・・自分を英雄としているのは気に入りませんけど」などを聴きあさったので、R.シュトラウスは好きな作曲家になりました。
オケの人はR.シュトラウスやりたがりますよね。但し、アマオケで自己満足でやるのは良いのですが、聴いている方はたまったものじゃない、という演奏が多いのも事実。アマオケだから「やりたい曲」をやる事は否定しませんが、半分以上音をはずす金管や、数種類の音程が聞こえてしまうヴァイオリンでは、聴く方にとっては拷問かもしれません。
という事で、ウチのオケはR.シュトラウスは、候補に挙がっては消えの連続です。でも、いつか拷問にならない程度まで練習して、やりたいですね。
まあ、今ではR.シュトラウスもそれ程好きな作曲家では無いですけど・・

あ、で1889年11月11日にワイマールの宮廷オーケストラで初演されたのが「ドン・ファン」です。ドン・ファンはシュトラウスの初期傑作のひとつ。ティルと並んで聴いていてとっても愉しい曲ですよね。アバド指揮ベルリンフィルで前半です。

2010年11月10日 (水)

今日の音楽 11月10日 ペイネ愛の世界旅行

1928年11月10日は、作曲家エンニオ・モリコーネの誕生日です。
モリコーネは、映画音楽の作曲家として知られていますが、実は純然たるクラシック音楽の作曲家、しかもかなり前衛的な作曲家だそうです。

とは言っても、やっぱり我々にとってはモリコーネは映画音楽の作曲家で、特に映画監督のセルジオ・レオーネと組んで数多くの音楽を手がけています。荒野の用心棒、夕陽のガンマン、ウェスタンなどのマカロニウェスタンから始まり、狼の挽歌、シシリアンなど、レオーネの遺作となった「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」まで担当しています。レオーネの死後もアンタッチャブル、バグジー、海の上のピアニストなど数多くの映画音楽を手がけています。

私にとってのベスト3は、「ワンス・アポン・ア・タイム・・・」、「ニュー・シネマ・パラダイス」そして、「ペイネ愛の世界旅行」です。
1974年にイタリアで製作された長編アニメで、レイモン・ペイネの「ペイネの恋人たち」が原作。ペイネの恋人たちが時空を超えて世界中をかけめぐる物語で、世界中の国々の風俗や風刺が盛り込まれている愉しい映画です。作品のテーマは勿論Love & Peace。

映画の中ではデミソ・ルソスの歌つきもありますが、非常に美しいメロディの音楽です。とても前衛作曲家の音楽とは思えません・・・

2010年11月 9日 (火)

今日の音楽 11月9日 学生王子のセレナード

今日は、3つの協奏曲が初演された日です。
ブラームスのピアノ協奏曲第2番、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、ロドリーゴのアランフェス協奏曲。

それとは全然関係なく、シグマンド・ロンバーグという作曲家の命日。1951年11月9日に亡くなったロンバーグは、ハンガリー生まれでアメリカで活躍したオペレッタの作曲家で、ミュージカルの先駆者とも言われている作曲家です。代表作は、「学生王子」。これはウィルヘルム・マイヤー=フェルスターの「アルト・ハイデルベルク」を元に作られたミュージカルですが、オペレッタの流れをひく作品です。
内容は、王子カール・フランツがハイデルベルクの大学に入学し庶民の間で束の間の遊びや恋に触れるというお話し。

ホセ・カレーラスの歌です。

2010年11月 8日 (月)

今日の音楽 11月8日 呪われた狩人

1890年11月8日はベルギー生まれの作曲家セザール・フランクの命日。フランクといえば、ただ1曲の交響曲とヴァイオリンソナタが有名ですが、今日は管弦楽曲を取り上げましょう。交響詩「呪われた狩人」。フランクはベルギー生まれでフランスで活躍した作曲家で、オルガン奏者としても名を馳せました。ニ短調の交響曲の低音部など、明らかにオルガンのペダルの響きを感じさせます。

フランクの曲は、ワーグナーの影響を大きく受けています。特に、この呪われた狩人はワーグナーっぽさではピカ1。途中映画のスーパーマンのテーマを髣髴とさせるような部分もあって、高潔なフランクのイメージとはちょっと異なる音楽を聞かせてくれます。
「呪われた狩人」はドイツの詩人ビュルガーのバラードに基づくもので、教会のミサに出かけず、狩に出かけた伯爵は、その冒涜によって永劫の罪を受けてしまうといった内容です。

ホルンが大活躍する華々しい曲なのですが、何故かあまり演奏されませんねぇ

ちょっと面白い画像をYou Tubeで見つけました。冒頭部分です。

2010年11月 7日 (日)

今日の音楽 11月7日 パガニーニの主題による狂詩曲

ラフマニノフの代表作の一つ、「パガニーニの主題による狂詩曲」が初演されたのは1934年11月7日、ボルチモアで、ラフマニノフのピアノ、ストコフスキー指揮のフィラデルフィア管の演奏でした。

ブラームス、リスト、シューマンなど様々な作曲家が変奏曲などの主題として取り上げられている、パガニーニの奇想曲第24番が原曲。ヴァイオリンの鬼才の曲をピアノの天才が取り上げた曲です。
序奏と主題と24の変奏曲から出来ていますが、中でも最も有名なのが第18変奏曲。非常にロマンチックな曲で、この曲だけ一人歩きしていますね。ヲイヲイ、主題とはかなりかけ離れたいるんじゃないか、と思うのですが、これは主題の反行形の曲で上下がさかさまになっているのだそうです。

実は、この曲は今ちょっとかかわりがあるのですが、この第18変奏はとっても合わせづらい曲ですね。弦楽器がユニゾン、勿論ピアニストは揺れる、指揮者もテンポを揺らす・・・んな中でコントラバスは頭打ちのピチカートばかりで指揮者とピアノがずれると、どこをどう合わせて頭打ちをすれば良いのか・・・・結構トホホの曲です。プレトネフのピアノで第18変奏付近です。

2010年11月 6日 (土)

今日の音楽 11月6日 モーツァルティアーナ

チャイコフスキーは1893年11月6日に亡くなっています。数あるチャイコフスキーの作品の中で何を取り上げようか考えたのですが、最もチャイコフスキーらしくない管弦楽曲、組曲第4番「モーツァルティアーナ」にしました。
チャイコフスキーはモーツァルトを非常に尊敬していたそうで、モーツァルトの4つの曲を下敷きにした組曲を作曲しています。時期的には1870年代後半から1887年ぐらいまでのチャイコフスキーのスランプと言われる時期の最後にあたる1887年に作曲されています。1878年に交響曲第4番、エフゲニ・オネーギン、ヴァイオリン協奏曲が書かれてから、1888年に交響曲第5番、翌年に書かれた眠れる森の美女までの間は、弦楽セレナーデやイタリア奇想曲を除けば、目に付く作品が無い時代でした。
弦楽セレナーデも、モーツァルトのセレナーデの影響で作曲されたものですが、このモーツァルティアーナは、モーツァルトの曲そのものを使用した作品です。1曲目のジーグはK.574の小さなジーグ、2曲目のメヌエットはK.355のメヌエット、3曲目の祈りはアヴェ・ヴェルム・コルプス、4曲目の主題と変奏はK.455のグルックの歌劇「メッカの巡礼」の主題による10の変奏曲を編曲したものです。

但し、3曲目の「祈り」は、アヴェ・ヴェルム・コルプスをそのまま下敷きにするのが憚られたのか、リストがアヴェ・ヴェルム・コルプスをピアノ用に編曲したシスティーナ礼拝堂にてという曲を下敷きにしています。まあ、原曲の厳かな雰囲気をギリギリでも保つには、チャイコフスキーらしさはあまり発揮できなかったという感じですかね。ところで、リストのシスティーナ礼拝堂にては、オルガンでも演奏されますが前半はかなり怪しげな音楽です。禿山の一夜みたいな怪しげ+厳かな音楽ですね。

この組曲、第4曲目だけが非常に長く、全体の半分の時間を費やします。

第3曲です。

2010年11月 5日 (金)

今日の音楽 11月5日 弦楽のためのアダージョ

いやあ、痺れるほど素敵な曲です。
バーバーの弦楽のためのアダージョは1938年11月5日、トスカニーニの指揮で初演されました。元々は弦楽四重奏曲第1番の第2楽章で、これを弦楽合奏に編曲したものです。
映画のプラトーンで使われて超有名になった曲ですが、それ以前にジョン=F・ケネディの葬儀の時に流されて以来TVなどの訃報や葬儀のBGMとして使われることが多いですが、バーバー自身は「葬式のために作った曲じゃない」と不平を言っていたそうです。そうは言っても、ニューヨークの同時多発テロの一周年慰霊祭でも使われていて、作曲家本人の意向にかかわらず、今後も使われるんでしょうね。

すすり泣くような前半と中間部の終わりの突き上げるような慟哭とも取れるクライマックスで知られていますが、コントラバスはすすり泣きには全く参加せず。クライマックスから登場するという三分の二はお休みです。その休みの間、音楽と一緒にすすり泣いてしまうと、必ず落っこちて、あとで号泣という事になってしまいます。(数年前にやりましたが、練習では3回のうち2回は落ちてました)

スラットキン指揮BBC交響楽団の演奏です。

2010年11月 4日 (木)

今日の音楽 11月4日 劇音楽「カリギュラ」

今日は、非常にネタの多い日です。メンデルスゾーン、フォーレの命日。モーツァルトのリンツ、シャブリエのスペイン、ブラームスの交響曲第1番、ボロディンのイーゴリ公の初演日。
そんな中で、フォーレを取り上げます。

フォーレはロマン派音楽と印象派や無調性音楽の橋渡しとなった存在で、ドビュッシーやラヴェルへの通過点でした。あくまでも旋律は重視して、しかしながら古典の殻に閉じこもることもなく、とても耳障りのよい音楽を残した作曲家です。劇的表現をめざすものではなかったので、大規模な管弦楽曲は少なかったわけです。
フォーレの作品といえば、ペレアスとメリザンド、レクイエム、夢のあとに がよく演奏されますが、3つ作曲した劇音楽の中で一番最初に書かれたのが「カリギュラ」です。1888年に小デュマの依頼で作曲された音楽で、謎の多い、暴君として語り継がれている古代ローマ皇帝のカリギュラを描いた作品で5つの音楽でできています。
その1曲目のファンファーレと行進曲は、勇ましいだけではなく、フランス音楽らしさを感じさせる曲です。

2010年11月 3日 (水)

今日の音楽 11月3日 フィンランディア

シベリウスの交響詩「フィンランディア」は、1899年11月3日ヘルシンキで初演されています。

元々は8曲からなる歴史劇の伴奏音楽「フィンランドは目覚める」から最終曲を独立させて改稿したもので、当時帝政ロシアの圧政に苦しんでいたフィンランドの独立運動を鼓舞する曲としてロシア政府から演奏禁止になった曲です。
今でも、中間部は「フィンランディア讃歌」として歌詞がつけられて歌われ、第二の国歌とされています。

フィンランディアは、最も優しい交響詩と言われているように、演奏も平易で初心者の多いオーケストラなどでよく演奏される曲ですが、それは多少ズレても音程が狂っても何とか盛り上がって終わらせる事ができる、というような意味で、決して奥が浅いとかいう意味ではありません。

曲自体は2つの序奏を持つ三部形式で書かれています。最初の序奏は金管が重たい旋律を奏でます。嬰へ短調という調は弦楽器が開放弦を使う事ができず、暗い曇った曲想の調といわれていますが、正しくロシアの圧政という状況を表現しています。二つ目の序奏はハ短調になり金管のリズムとうねるような弦のメロディで、圧政から立ち上がろうとする緊張感に溢れた部分です。
ティンパニのトレモロが残る中、チューバとコントラバスで主部のメロディが演奏され、圧政に対する戦いを演奏します。この部分は、コントラバスが苦労するところで、非常に鳴りにくく、くぐもった音色になるので表現がとても難しいところです。
中間部はフィンランディア讃歌のメロディ。フルート、クラリネットから弦楽器へと引き継がれフィンランドの夜明けを表し、主部のメロディが輝かしく再現されます。

アシュケナージ指揮フィルハーモニア管弦楽団です。

2010年11月 2日 (火)

今日の音楽 11月2日 ハイドンの主題による変奏曲

ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」は、1873年11月2日ブラームス自身の指揮でウィーンフィルによって初演されました。この曲は、オーケストラのための独立した変奏曲としては、音楽の世界で最初の曲と考えられる歴史的な作品とも考えられています。

前にも、どこかで書きましたが、私はオーケストラの演奏者、しかも低弦人間としては珍しくブラームスフリークではありません。確かに緻密に構築され、ブラームスならではの捻りを多く加えた曲はどれを取っても素晴らしい作品とは思いますが、私にとってはブラームスは、ベートーヴェンとかマーラーとかいう作曲家と同列の作曲家で、特別な存在では無いという事です。(どうも、オケ弾きの中にはブラームスが特別な存在と考える人が多いようですが、全くクラシックど素人のカミさんなどに言わせると、退屈だそうです)

そんなブラームスの曲の中で、最も好きなのがシンフォニーでは第4番、そして、ハイドンの主題による変奏曲です。この2曲の共通点は、フィナーレがパッサカリアという事。パッサカリアは反復される不変バスに基ずく3拍子の音楽(と言っても、2拍子の場合もあります)で、要するにバスがずっと同じ単純なメロディを弾いている上に、メロディが変奏されて乗っかる音楽ですね。つまり、コントラバスは同じ事を何回も繰り返して弾くわけで飽きちゃっても不思議ないのですが、こういうのが結構低音弾きとしては楽しいわけです。ここに低音弾きの屈折した性格が顕れています(笑)

この曲の主題は、実際はハイドンの作曲では無い事が今ではわかっています。聖アントニウスのコラールと言われる賛美歌が元だという事が最近では定説のようですが、そんな事はどうでも良くて、このメロディを9つの変奏曲にしたのが、ハイドンの主題による変奏曲です。
このフィナーレのパッサカリアや第1変奏などの対位法のように古典的手法も使いながらブラームスらしい複雑なアンサンブルも組み合わせて、従来の古典とは異なる曲になっています。

ジュリーニ-ウィーンフィル、ハイティンク-ボストン響あたりが好みですが、チェリビダッケ-ミュンヘンフィルは聴いて見る価値ありますよ。終曲はチェリビダッケらしからぬ速めのテンポなんですが、途中で急にテンポを遅めて劇的効果を出しています。

(チェリビダッケのフィナーレです)

2010年11月 1日 (月)

今日の音楽 11月1日 交響曲第7番(ブルックナー)

1902年11月1日は指揮者のオイゲン・ヨッフムの誕生日。
ヨッフムといえばブルックナーですよね。
他にもカルミナ・ブラーナとか名盤を残していますけど、やっぱりブルックナー。

個人的には、あまり好きな作曲家じゃないんですが(というか、大昔は好きでしたが某オケのBチクルス定期会員になっている時に、8番聴いてあまり好きじゃなくなりました)、大作曲家であることには変わり無いですから、聴かないわけではありません。あまり好きでない理由は金管の使い方。なんだか体の中の、どこかの部分に触れてイライラした感情を起されちゃうんだなぁ。
だから、ブルックナーらしさが希薄な7番が良いかな。ブルックナーフリークには怒られそうだけど。

ちなみに、私のライブラリーではなぜか7番と9番でヨッフム盤が欠けてます(笑)
You Tubeは ベルリン・フィルとの共演で最終楽章後半です。

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