今日の音楽 11月29日 歌劇「ジャンニ・スキッキ」より 私のお父さん
1924年11月29日は、プッチーニの誕生日。享年67歳でした。
プッチーニはヴェルディの死後のイタリアオペラ界を引っ張っていった作曲家ですが、大掛かりで歴史に基づく作品の多かったヴェルディに比べると、大衆迎合的なお涙頂戴ネタが多いという批判をする人も少なくないようですが、美しく親しみ易いメロディと、メロディの魅力を最大に引き出すオーケストレーションは独特の世界を築いたと思います。
オペラ全曲も勿論良いのですが、アリアの数々はガラコンサートの定番で、ストーリーと離しても十分聞き応えのあるものです。
以前取り上げた「蝶々夫人」のある晴れた日に、ブームを巻き起こした「トゥーランドット」の誰も寝てはならぬ、氷のような姫君の心も、「ボエーム」の私の名はミミ、ムゼッタのワルツ、「つばめ」のドレッタの夢、「ヴィリ」の もしもあなたのようにちっちゃな花ならば、「トスカ」の 歌に生き恋に生き、星は光りぬ、妙なる調和、「マノン・レスコー」の この柔らかなレースの中で、「西部の娘」の やがて来る自由な日・・・
魅力的なアリアがたくさんありますが、私の最も好きなのが「ジャンニ・スキッキ」の 私のお父さん というアリアです。ジャンニ・スキッキは「外套」「修道女アンジェリカ」と共に一幕物三部作の三番目に演奏されたオペラで、ダンテの「神曲」の一節を元にした作品。内容は遺産相続のゴタゴタという2時間ドラマのネタになりそうな物語です。が、最終的には喜劇です。「私のお父さん」は、スキッキの娘ラウレッタが「お父さん、もしリヌッチョと結婚できないなら、私、ポンテ・ヴェッキオからアルノ川に身投げしてしまうから」と歌うアリアです。
実は、この曲12個の音源を持っていて、私のライブラリーでは最も多い曲なんですよ。私のお勧めは ガイヤルド=トマスとルース・アン・スウェンソンのもの。この歌は線が細めの声が合うんですよね。
ゲオルギューの歌です。
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